名前(苗字)の意味

 

英国でいう「山田太郎」は、John Smithだろうか?

 

よくある苗字と言えばスミスで、よくあるイコール「コモンCommon」はあまり好かれない。

ちょっとそのコモンについて書いてみる。

「私たちの共通点は」等と言う時、コモンという単語を使い、それはいい意味で使うのだが「あの人コモンだよね」とか「この服はコモンだ」とか言ったりする時は「よくある」つまり一般的なその辺にあるようないるような、ちょっと下品な方を指す場合が多い。コモンネームという事は、一般市民的(パンピー?)な、その辺にいるような、ありふれたという意味である。言葉に気をつけよう!Paul Smith

 

先述のスミスは、昔、金属を打っていた鍛冶屋であるという職業名である。

他に職業名では、テイラー、ベイカー、タイラー、カーペンター等が分かりやすいかと思う。

 

他に、地域特有の名前がある。例えばウェールズだと、コリンズ、ディヴィス、エヴァンス、ジョーンズ、ルイス、ロイド、モリス等、良く聞く苗字が多い。

Catherine Zeta-Jones

スコットランドでは、頭にマックを付ける名前が多い。この意味は、何々さんの息子の、という意味で、ドナルドさんの息子の家族はマクドナルド。他にマクレガー、マコーミック、マックイーンがある。他にレノックス、エリオット等。

アイルランドでは、頭に同じくマックを付ける名前もあるが、お(O’)を付ける名前が多い。同じく息子の、という意味だ。今は見れない?「風と共に去りぬ」のスカーレット・オハラという名前もアイルランドオリジンであるだろう(私は小原?と思った記憶がある)。他にオニール、あとはケネディ、マーフィー、ギャラガー等。

Ewan McGregor

 

ウェブサイトでかっこいい苗字リストがあったので、一部伐採してみる。

·         アボット

·         アーチャー

·         オースティン

·         バートレー

·         ブルックス

·         ブラッドショー

·         クーパー

·         ファーガソン

·         ガードナー

·         グリフィン

·         ハミルトン

·         ハーディー

·         ジャクソン

·         ウェスト

などなど。他にかっこいいと思われるのは、ハイフンでつながれたダブルバレルの名前もある。これはバリエーションが多すぎるのでカット。

 

英国には、様々な背景を持つ移民が多いのだが、例えば欧州系だと、見た目はそう変わらないのでブレンドしていつの間にか英国人となっていく(歴史的に古いのはスカンジナビアのバイキングやフランスノルマンディー)。大体3代住めば、もうその国の人と言って良い。3代目はオリジンの国を大切にしつつも、もう身も心も英国人なのだから。1代目は移民で、言葉も仕事も大変であった場合が多く、またそうでなくても心は出身国で育っているので、考え方や習慣も少々違和感があるものだ。2代目は両方を常に考えてしまうものだ。3代目にはしがらみがない。

 

もし、苗字が外国名で英国人に発音しづらいようだと、英国式に改める場合が多い。例えばThomaszewskiだと、Thomasにしてしまった方が簡単だ。また、東欧系は男がスキで終わり、女がスカで終わる苗字で一体なのだが、それが英国人には分かりづらく法的にも難しいので、どちらかに統一する場合が多い。

Wynona Ryder (Winona Laura Horowitz)

そこで、日本における朝鮮半島からの移民者を考える時、3代目でも本国の国籍のままで日本に住み続けるのはどうだろうか、とちょっと考える。英国人と結婚して英国在住の在日朝鮮韓国人は何人かいるのだが、彼女たちは日本のパスポートを持たず永住ビザを持ち、その子供たちも大抵日本語を習って日本に住む祖父母に会いに行っている。余談だが。

 

また、こちらでは戸籍制度がないのと、結婚、再婚、再再婚と頻繁にあるので、夫婦別姓もOKである。しかし、ほとんどの場合は夫の苗字を選択する。その方が便利だからであるし、男もそうして欲しいと思っているのが大半で、妻の苗字に変えるのは聞いたことが無い。あるとすれば、妻の苗字がかっこいいとか、高貴な出身または財産家でそれを遺産として遺したい場合、ハイフンでつなぐ、またはミドルネームに入れるというのがある。とはいえ、いくら未婚カップルまたは別姓の夫婦であっても、子供は夫側に属すると考えるので、子供の苗字は父親の苗字になる。もし母親の苗字だとすれば、それは連れ子か父親不明である場合が多い。

 

そんな苗字だが、実は簡単に変えることができる。

 

私は前の職場で同僚の学生バイトだった女の子、若い男の子が苗字をある日突然変えた。

法的書類を取り寄せて弁護士にサインを貰えば名前が簡単に変えられる。日本では苗字は勿論、下の名前だって裁判所に申請して何年もかかるものじゃなかったか?そういった実績なしに彼らは変えた。別に父親にも母親にも関係ない名前に。

 

トランスジェンダーの顧客も、リストでは確かジョナサンだったが、ジャスミンに変えてくれ、と言われた。(みんなでジャスミンが可愛いとおもったんだろうね、と話をした記憶がある)職場近くのスーパーのレジにいたトランスジェンダーの人もバッジにケイティと書いてあったので、みんなケイティの事は知っていた。彼らにとってはありがたいだろう。

 

最後に、苗字についてダラダラ書いたものの、変えるのはとても簡単だというオチで終わっちゃいます。