テレビ番組などでよく、
日本語の正しい使い方がテーマとして取り上げられている。
言葉の持つ意味を正しく理解出来ていなかった時、
悔しい気持ちになるのは、日本人特有だろうか?
さて最近、少し考えさせられる出来事があった。
会社のとある報告文に《発覚》という言葉が多数使われていた。
例文として、
「○○の部分に、不具合が《発覚》した」
「《発覚》した○○の、不具合を修正した」
などという具合。
ここで言う不具合は、技術的に見つけるのが
困難なもの。決して隠していたものではない。
そこで「発覚」の持つ意味ですが、
発覚:隠していた悪事・陰謀などが明るみに出ること。
「不正が―する」(出典:デジタル大辞泉)
例文で言う不具合は、悪事・陰謀に基づいていないので
ここでは、「発覚」よりも「判明」の方が適切。
判明:明らかになること。はっきりとわかること。
「事実が―する」「身元が―する」(出典:同上)
「発覚」と「判明」の使い分け、
例文の正しい表現はこれで分かりましたね。
さて、冒頭の「考えさせられる出来事」に戻りますが、
この報告文を書いたのが、
部長クラスの偉~い方だったこと。
誰かがこのお偉いさんに、
「もしもし、この報告文の正しい表現はこうですよ」
と注意できるだろうか?
小生には、できません。(笑)
この文章を読んでいる方も同様なのでは?
そうして、こんな出来事の積み重ねの結果、
世の中で言葉の持つ意味が変わっていくのだろうか?
そんな風に考えるようになった。。。
そうなると、日本語の正しい使い方を一番知って
頂きたいのは、無学な方ではなく、
社会的地位が高い御方なのかなぁ?
と考えた次第です。