
kakkamax※
いま盛んにTVで転職紹介業のコマーシャルが流れているが。
その花形は早慶MARCHの事務職ではなく、
東京工業大学卒の男性と、東京理科大学卒の女性だ。
ベンチャー企業の中途採用は、大企業組織の末端でやりたいことができないでいる人材たちにターゲットが絞られている。
そうした意味で東京工業大学・東京理科大学は期待されているのだが。
問題はすでに30年前にあった。
バブル崩壊した日本経済が羨望したのはアメリカのGE(ゼネラル・エレクトリック)を再建した名経営者ジャック・ウェルチの存在だった。
GEの経営戦略はトップを取れない部門はライバル企業に売却し、市場トップの分野に投資と人材を集める、という《選択と集中》で。
経済同友会など日本経済のリーダーたちはわかってるつもりだが、実行できなかった。
ぬるま湯でボヤボヤしていたら、プラズマテレビに過剰投資して大失敗した電機メーカーが切り売りを余儀なくされた。
パソコンに過剰投資して、スマートフォン競争に敗退した日本メーカーも倒産寸前になった。
この2つの過剰投資が部品供給する半導体業界の根幹まで腐らせてしまったのだ。
すごく簡単な理屈なのだが、政治家も、官僚も、企業家たちも自分たちがイノベーション分野で自殺行為に手を染めていると気づかなかった。
それで韓国・台湾の液晶パネル・スマートフォン・半導体メーカーに叩き落される結果になったのだ。
特にGEが独占企業然と市場支配したのは、MRIや超音波立体画像処理技術など、医療機器分野だった。
ところが医療機器テクノロジーを研究開発する研究機関は日本になかった。
オムロン立石電機が非接触式体温計をつくっただけで、高価格だったから、すぐに中国メーカーに市場を奪われた。
日本の大学は医学部と工学部はあるが、医療工学部・先端医療研究機関は存在しなかった。
つまり大学教育の人材供給もこの分野に入り口・出口がなかった。
ここに猛然と喰らいついたのが中国企業。
宇宙航空分野でも中国はかなり進歩している。
これは明確な国家戦略で企業育成と研究投資をしているからだ。
日本はボヤボヤしてJAXA独占で競争状態がつくれないから、ロケットの打ち上げ失敗でオタオタしているのだ。
北朝鮮にも敗退しているのはみんなわかっている。
東京工業大学と東京医科歯科大学の統合は30年前にやるべきだった。
医療工学部と先端医療研究機関はこれから編成することになる。
世界の潮流から何十年も遅れたスタートラインだが。
巻き返しは可能だ。
日本の未来をかけて挑戦し続けてほしい。






