キース・ヘリングと聞いてびっくりした。
ヘリングをデザインで出したのがCOACH2021ライン。
モデルがキムタクの娘Kokiだったことも記憶に新しい。
1990年にエイズで亡くなった(31才)ポップアーティスト。
つまりは故人だ。
彼は独自解釈でミッキーマウスを歪ませ、自画像に取り入れた。
金銭的な成功と虚栄のシンボルだと曲解したのだ。
しかし、それはミッキーの本来の姿ではなく、側近を亡くして暴君になった当時のディズニーCEOマイケル・アイズナーの醜い商業主義に感じたままを描いたのだ。
一目瞭然、これはミッキーをお神輿担ぎする奴隷労働に支えられた暴君のコマーシャリズムとして、強烈な皮肉を込めて描かれたものだ。
壁掛けの大型液晶テレビの前で人々が楽しそうに踊っているわけではない。

そういう解釈が不可なのは、チャンネルや音量ツマミのついたオールド・タイプでわかるが。
スマホありきのZ世代はブラウン管テレビはイメージがないのだろう。
一世風靡したブラウン管モニターのマッキントッシュ(通称・iMac)がデビューしたのは1998年8月だった。

つまりヘリング死後の8年目にあたる。
軽やかそうなCMだが、ブラウン管モニターは5kgの重い代物で、引っ越しにも室内移動にも困る「やたら重たいもの」の代表だった。
これがカワイイ・デザインになるとは思えないのだが。
ちなみにこのシャツのデザインになっているヘリングのサインは、東京ディズニーランド開業の1983年を明記している。
もちろんTDLをキッチリ意識した作品で、単にミッキーが「キースヘリング」と叫んでいるのか、別なネガティブ表現なのか、どう解釈するかは自由だ。
kakkamax※

偽悪趣味。
イトーヨーカドーをついに蹴落とした、いまのユニクロ経営の正体なのかも。