kakkamax※
アメリカからの情報は錯綜している。
私が聞いているのは、今回のきっかけはMARVELの女帝ヴィクトリア・アロンソが解雇されたこと。
その際、アロンソは映画《プラダを着た悪魔》の女帝プロデューサーと同じように、彼女に従うLGBT派のクリエーターが集団辞職すると脅迫したのである。
これは手法としても大きな失策だった。
その結果、ディズニーは次期大統領候補とも言われるフロリダ州知事・デサンティス氏と決定的な対立を招き、原野開拓以来、無税が認められていたウォルトディズニーワールド周辺の広大な地域自治権がフロリダ州議会の保守的多数派の決議にによって廃止されたのだ。
これが歴史的な《チャペックの誤断》である。
これによってディズニーは数百億ドル(数兆円)の税負担がかかることになったが、実質段階にきてWDW周辺の3郡自治体が徴税に反対したため、州知事側も折れ、州知事が一方的に任命する監査委員会がWDW周辺地区を統括する法案が施行された。
しかし嫌がらせは続き、その自治区監査委員の顔ぶれには著名な反ダーウイニズム論者(Ron Peri)や反LGBT派の巨頭(Bridgit Ziegler)が任命された。
これについてディズニーの現CEOアイガー会長はわかっていながら全く反論できなかった。
そもそもアロンソ=チャペックのデサンティス政権批判は明らかに行き過ぎだったからだ。
私も首脳陣に
「民主化運動が弾圧された香港、ウイグル・モンゴルで民族差別がある中国上海でもディズニーはテーマパーク経営をしているじゃないか。一般企業がフロリダ州の政治問題に関わるのは間違っている」と手厳しく忠告していた。
デサンティス自身も大統領候補として先月、ディズニー戦争のロジックをウオールストリートジャーナルに寄稿したが。
「合法的に決議されたフロリダ州政府の政策に、カリフォルニアのディズニーが企業をあげて反対干渉するのは民主主義の基本原則に反している」
全くの正論だ。
ディズニーが《ブラック・パンサー》を制作したり、スプラッシュ・マウンテンの《ジッパドゥーダ》を排除したのは結構だ。
ところが冒頭ニュースに紹介したように、MARVEL会長のアイク・パルムッターは、自分の地位が軽んじられていると、ケヴィン・ファイギ社長を排除し、後任に社内実権派の女帝ヴィクトリア・アロンソを抜擢しようとした。
これは単なる権力闘争だ。
《ブラックパンサー》の大ヒットでファイギ社長をベタ賞賛していたアイガー会長はさすがにパルムッターのクーデターを阻止したが。
アイガーCEOがチャペックに後継すると、アロンソがLGBT派の反乱を武器にしてディズニー全体の主導権を握ろうとした。
黒幕はまたしてもパルムッターだった。
そのために彼はチャペックに圧力をかけるべく「物言う株主」ネルソン・ペルツとも提携した。
パルムッターはディズニー売却前からMARVEL会長で、アイガー会長も彼が名誉職として地位にとどまる(数十億ドルの所得を受け取る)ことを認めていたが。
今回は堪忍袋の尾を切って、ペルツの取締役就任を拒否、パルムッターを排除、アロンソ党を根こそぎ追い出す大改革に着手したわけだ。
The arrogance of @disney continues… from ignoring parents and allowing radicals to sexualize our children, to now ignoring Florida taxpayers by sneaking in a last minute sweetheart development agreement, Disney has once again overplayed their hand in Florida.
— Bridget Ziegler (@BridgetAZiegler) 2023年3月30日
We won’t stand for…
