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実はここ数日、ディズニーはこの問題でてんやわんやだった。
事態を整理すると。

1,フロリダ州のデサンティス知事はもともとディズニーから巨額の献金を受けており、
2020年のコロナ休業期間には知事みずからホワイトハウスに出向いてトランプ大統領に談判し、ディズニー再開の規制緩和に貢献した。
このときは私もデサンティス知事の踏み込んだ対応を称賛した。
千葉家知事(当時)の森田健作は政治から逃げ回り別荘に隠れて東京ディズニーリゾートの休業を放置していたから。

2,しかし、最近になって、知事とディズニーは感情的に対立を始めた。
発端はフロリダ州で同性愛者らLGBTQ問題を公立幼稚園で教育したり、話題にすることを禁じる法律が成立したこと。
しばらく成り行きに沈黙していたディズニーのボブ・チャペックCEOは、最近になって、この法律を廃止するために戦うと述べ、推進派だった知事と保守系州議会議員の献金をストップ。
 
3,もともとディズニーは幼児向けにLGBTQ教育を普及啓発するコンテンツがあり、これはウォルトディズニー本社の社是となっている。
民主党知事のいるリベラルなカリフォルニアでは当たり前だが、
これに保守派のフロリダ州知事が噛みついた。

4,フロリダ州議会はデサンティス知事が提案したウォルト・ディズニー・ワールドの半政府的自治権(州政府に独立して道路や施設を開発する特権)と税制優遇措置を廃止する法案を可決させた。

5,これによってディズニー本社はフロリダ州やオレンジ郡に莫大な納税を強いられる。
またリゾート内に計画されていた住宅街計画も中止となった。

知事を激怒させたことで経営が苦しいディズニー本社はさらに赤字を増やすことになりそうだ。
ディズニーワールドで稼いだ利益を閉鎖中の上海・香港に回せないで、地方税で奪われてしまうからだ。
闘わないで話し合いを継続すべきだったのかもしれないが。
それではLGBTQの社員も幹部もいる社内がおさまらなかった。


しかもディズニーはフロリダ州から撤退できないし、フロリダ州の保守地盤が揺らぐ機運もない。
保守政治家への献金は減らし、社内コンテンツは州法を無視して勝手にやる中道策がベストだったかも。