鬼殺隊報の劇場版ヒソヒソ話

1,主題歌『炎』はアニメ完成前に作曲されたので、原作漫画をベースにしている。

2,作曲家の梶原由記さんは、炭治郎の「煉獄さんの勝ちだ」という叫びを死にかけている煉獄さん本人に聞かせた、と解釈した。

3,梶原さんのオリジナルに、伊之助の「生きていかなくちゃなんねえ」というメッセージを入れようとしたLiSAさんの加筆で歌詞が完成した。


4,サウンドトラック作曲の椎名豪さんはTVシリーズ挿入歌『炭治郎のうた』を、家族との別れ、煉獄さんとの別れに分けて意図的に配置している。


5,炎の呼吸のベースリズムにインドネシア・バリ島の民族楽器ガムランが使われている。

6,猗窩座の登場・戦闘シーンにはヘビメタ(プロステップ)が採用された。


7,椎名豪さんは煉獄さんの闘いかたを、猗窩座の戦闘だけでなく、自分自身との闘いだと解釈した。
TVシリーズ22話の鱗瀧さんの手紙朗読BGMの挿入曲の変奏が利用されている。

8,ラストのカラスが飛ぶシーンにTVシリーズの鬼殺隊テーマが流れるが、カラスの涙をウインドウチャイムでかすかに音づけしている。

9,劇場版が完成したとき、試写会初日の第1回に参加したのは、花江夏樹さんだけだった。
他の声優は泣きそうなので及び腰だった。


10,2回目に煉獄さん役の日野聡さん、3回目に鬼頭明理さんが試写をみた。
鬼頭さんはハンカチを忘れて大失敗。

11,2日目に下野さんと松岡さんが試写をみたが、二人ともハンカチを忘れたので、マスクがびしょ濡れになった。

12,魘夢の声優、平川大輔さんは自分の演技パートは自己チェックで緊張したが、煉獄さんのシーンでは一般目線で座席から動けないほど感動したと述べた。


13,試写では声優全員がオープニングの墓場シーンとラストの朝日の迫真さに圧倒された。
「アニメか実写か一瞬わからなくなった」と魘夢の平川さん。
「ここまでやるか」と下野さん。
「お館さまの声を聴いた途端に泣けてきた」と花江夏樹さん。

14,平川さんは魘夢について、「鬼殺隊のチームワークを夢で眠らせて分断する血鬼術は成功すれば効果的だった」と冷静に分析。

15,花江さんは個人的に魘夢に改心の余地がなかったのか疑問だったが、
試写で『煉獄零巻』を読み、人間時代の魘夢が医師でもないのに死期の近い人に催眠術をかけ、回復したと思い込ませ、絶望して死なせることを楽しんでいたという設定に、
「こんなやつは殺してよかった」と怒りを新たにした。