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フランス料理の専門家から、「あれはトマトスープではなく、赤ビート(Soupe de betterave rouge)かも知れない」という指摘があった。

なるほど赤ビートだと、ヨーロッパ原産の作物だから、
フランス家庭料理の赤ビートのピュレなんだろうな、と考えたが。

こんどはフランス人のシェフが異論を(笑)
実は赤ビートのポタージュはつくるのは簡単だから家庭料理として普及しているけれど。
レシピ集の正式名は、[ポーランド風ピュレ(Soupe de betterave rouge polonaise)]だから、
これはポーランドのボルシチを模倣したもの、もともとのフランス起源の料理のカテゴリーではない、と注意された。

ポーランド風ピュレは、ナポレオン失脚後、ウィーン会議(1814/1815)で主導権を握ったロシアのアレクサンデル1世を接待するため、フランスのタレーラン外相の料理人が考案したものらしい。

すると、トマトと同じく、フランス革命、ナポレオン以降の料理法で差し支えない、という判定だった。

料理の世界は深い。