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さて、モンマルトルの風車に空間移動したベルに野獣が「ノートルダムとかシャンゼリゼ」というシーンがありますが。

さて、18世紀にシャンゼリゼは存在したのだろうか(笑)

シャンゼリゼ通りの中心、エトワール凱旋門はナポレオン1世の設計、
でも完成は死後。

シャンゼリゼが本格的に整備されたのはナポレオン3世のパリ都市計画の結果。
これは19世紀のこと。

じゃナポレオン時代より前にシャンゼリゼはなかったのか、というと。
いまフランス共和国大統領官邸になっているエリゼ宮のもとになる貴族の屋敷はあって。

ルイ15世の愛妾だったマダム・ポンパドールが居住したことから、
キャンプ・オブ・エリゼー(エリュシオンの園)つまり、シャンゼリゼと呼ばれた、といわれています。

エリュシオンは、ベートーベンの第9交響曲でも歌詞に出てくる女神の極楽(エリュージオム)と同じ。
ギリシャ神話の極楽で、哲学者ルソーやモンテスキュー伯爵が集ったポンパドール夫人の住まいを指していたんでしょう。

前置きが長くなりましたが。
写真の獅子頭の足の家具は、ナポレオンのエジプト遠征の後、発掘品のデザインが応用されたアンピール(帝政)スタイルなので。

これも18世紀のデザイン様式の誤用であるわけです。
ディズニー、もっとしっかりしてくれ。