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マクロン(Macron)という姓は面白い。マクドナルド、マッカーサー、マッカートニーと同じように、Macーと頭につく姓は、スコットランド系カトリック教徒の子孫だということ。
 イギリスの騎士爵名鑑をみると、Macron(MacーRon)士族はスコットランドの西海岸地方に西暦6世紀に存在したダルリアダ王国(Dal-Riada Kingdom)の騎士に由来する。
 Macronの意味は、古いスコットランド語でMacが「家系」、croneは「金髪」という呼称だそうだ。

 なぜ、スコットランド起源のマクロンさんがフランスにいるのか。
 追って歴史事実がWikipediaに書かれると思うが、もともとフランスの貴族、特に軍人にはイギリス由来の名前が多い。
 イギリスのディズニー(Disney)やモントゴメリ(Montgomery)は、みんなノルマンディー地方の地名に由来するが、彼らはノルマン公ギョーム(イギリス王国初代ウィリアム)の家臣で、ともにイングランドに上陸したノルマン騎士たちだった。

 逆にフランスにやってきたスコットランド騎士たちは、いつもイングランド王国に圧迫される祖国のため、百年戦争期にフランス王に外人部隊としてジャンヌダルクやリシュモン(リッチモンド)伯爵の幕僚になった。
 その次の事件は、イングランド王国エリザベス1世がカトリックと決別して、スコットランド・フランス・スペインの3王家と敵対したとき、スコットランドとフランスの同盟で、たくさんのスコットランド騎士がフランスにわたり、住み着いた。
 この2つの時期、両方に騎士マクロン氏はフランスに移住している。

 いま移民受け入れとEU維持を訴えているマクロン大統領は、中世の移民であることを深く胸に刻んでいるだろう。