
おそらく最初にダッフィーを持ち歩きはじめたのは、市川市(浦安のとなり)に住んでた若い女性で。
年間パスポートで毎日のようにアリス風の姫コスプレして、ディズニーに来てたんですよ。
キャストの間では有名人。
修学旅行の女の子たちにも大人気で、時には「一緒に写真を」とせがまれていた。
その子がディズニーベアを抱えて歩くようになって。
しばらくしたらディズニーベア(いまのDuffy)が売り切れたとのこと。
最初の人気の理由は、Duffyにネグリジェみたいな天使の衣装を着せてるわけ。
ディズニーベアの時はシェリーメイがいなかったんで、Duffyに女の子の衣装や赤ちゃんの格好をさせてるわけですね。
つまり、乳幼児の衣装。だから抱き締めて、若いmamaみたいに抱っこして歩いているわけ。
DisneyBearは、OLC商品部のバイヤーの女性社員が、アメリカのディズニー・ワールドの商品から「かわいいな」と拾ってきたのがきっかけ。

いまのダッフィーとはちょっと違う。
公式には、この社員さんが「ダッフィーの産みの親」ということになっているけれども。
ただアメリカから持ってきたダッフィーそのまんまでは、なかなか売れなかった。
いまコレクターの間で取引されている初期のダッフィーは、毛色がオレンジや水色のものまで(苦笑)

それだけ売れなかったから迷走して試行錯誤していた。
でも、着せ替え人形のクマちゃんということで、2005年から突然に売れはじめた。
その功労者は、一人のディズニー・ファン。
いま彼女の姿は見かけません。
彼女も「自分が最初だ」と主張しないだろうし。
まさかOLCの商品企画部に抜擢採用されてたかな(笑)
OLCもディズニー本社も、TDSのDuffyブームにはビックリのようで。

ディズニー本社の指令で、アメリカや香港でも売られています。解説も日本と同じ、つまり「輸出された」!
で、アメリカや香港から逆輸入された海外版Duffy(もちろんTDSのラベルなし)が、あちこちに出回っていたりしますね。
でもまあOLCの人々は頭がいいので、ファンの行動の分析や批評にはいっさい関わりませんから。
Duffyブームの理由はわからない。
でも案外、Duffyの物語にヒットのヒントがあるのかも知れません。
「ミッキーが孤独で寂しいから、ミニーが手で縫った熊の人形」
可愛いから遊ぶ森の熊(プーさんの物語)じゃなくて、
寂しいから抱き締めて、旅行にも一緒に連れていくって。
普通の女の子たちがどこかに求めている深い癒しをDuffyは与えてくれているのかも。
心からぬけ出た御守りなんですね。
