仲里依沙でも前田あっちゃんでもなく… 【第5話「トマトの巻」】 | ニッポン放送~柿沢安耶と番組スタッフのブログ~The Voice of Farmers 

仲里依沙でも前田あっちゃんでもなく… 【第5話「トマトの巻」】

★AM1242ニッポン放送★
☆The Voice of Farmers☆
★次回は6/13(日)夜9:00★


トマトを収穫している三兄弟。


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千葉県南房総市。

丘の上に、

小さな農家レストランがあります。


苗太「…え?何か言った?」
太陽「おいおい、うんうん相槌打っといて何か言ったはねえだろ?」
苗太「…ごめん、ちょっと考え事してて」


そこでは、

両親を亡くした

三人の兄弟が働いています。



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水夏「だから、トマトがどうして赤いか知ってるって聞いたの」
苗太「…あー、そりゃ恋してるからだろ?やだもう、ポッ(*^_^*)って」
水夏「…え?」
太陽「恋?トマトが?」
苗太「バ、バカだな、冗談に決まってんだろ、冗談だよ」
太陽「おし、んじゃもしも間違ったらデコピンな…やべ!今のすげーヒント!」


この如何にも無責任なのが、

5年前、

家出同然で旅に出たまま、

行方知れずだった長男の太陽。


水夏「じゃあ、トマトはどうして赤くなるでしょうか。正解をどうぞ!」


一番のしっかり者が、

大学に行きながら

畑を手伝っていた三男・水夏。


苗太「日焼けしたからだよ」


そして、この如何にも

頭が悪そうなのが、

実家を出て、

居酒屋の厨房で

アルバイトをしながら

役者を目指していた

次男・苗太です。


太陽「正解はリコピンって色素があるからだよ!…デコピン!」


苗太にデコピンする太陽。


苗太「痛っ!…デコピン?…あ!…あー!」


今週はちょっとおバカな

苗太の恋の話です
 


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農家レストラン・店内…
摘んで来たトマトの

籠を置く水夏と苗太。


水夏「好きな子ができた?マジで?ホントなの、苗ニィ?」
苗太「シーッ!」
水夏「あ、そうか!それで苗にぃ、ぼーっと考え事したり、トマトが赤いのは恋してるなんて言ったり…!」
太「(水夏の口を塞いで)デケエ声出すなよ。あいつに聞かれたらどーすんだよ」
太陽「聞いてるよよよよーん」
苗太「…ほら見ろ」
太陽「で、相手はどこの誰だ?顔は誰に似てる?おっぱいは大きいのか?ん?」
苗太「だからやだっつったんだよ」


と、トマトの籠を手に

料理場に向かう苗太。


水夏「そんなこと言わないで、太陽にぃにも相談してみた方がいいよ。これでも長男なんだし(と追う)」
太陽「…これでもって何だよ」


苗太、調理場の水を出して

トマトを洗い始める。


水夏「相手のこと何も知らない?名前も?」
太陽「性別も?」
苗太(遮って)あのな!」
太陽「マイケル・ジョーダン」


苗太、水を止めて。


苗太「…分かってるのはただ、トマトが嫌いってことだけなんだ」
水夏「トマトが?」
太陽「何でまたそんなピンポイントなプチ情報だけ?」
苗太「…お客さんだよ」
太陽「いらっしゃいませー!…って誰も来てねえじゃねえかよ!」
水夏「(遮って)太陽にぃ!」
苗太「…」
水夏「…まさか、苗にぃ」
苗太「…あぁ」
太陽「てめー!あれほど客に手ぇ出しちゃダメだっつったろーが!」
水夏「まだ出してないだろ!」
苗太「…先月も、その前の月も、他のモンはみんなおいしいって食べてくれたのに、皿の上にはいつも付け合わせのミニトマトだけが残ってるんだ。他のモンはホントにおいしいって笑ってくれるのに、トマトだけが…」


土下座する苗太。


苗太(遮って)客を好きになったのは謝る!だから教えてくれ!嫌いな子もおいしく食べられるトマト料理教えてくれ!」
水夏「…苗太にぃ」
太陽「あの人なら何か教えてくれっかもしんねーぞ」


表のトマト畑に

柿沢さんの姿がある。


苗太「…かきくけこ」
水夏「柿沢さんだよ!」
太陽「トマト料理ならあの人が良いヒントくれるだろ。ま、恋愛の方はアテになんねえだろうけど。ヒヒヒヒヒヒヒ」


この日、

土田農園を訪れた

パティシエの柿沢安耶さん。

収穫の最盛期を迎えていた

トマトを優しくもぎながら、

農業コンサルタントの

山代剄二さんに、

トマトの話を訊いていました。



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苗太「そうか、トマトって赤い色が血みたいだから日本ではずっと…」
水夏「ねえ、もしもその彼女が赤いのが理由でトマトが嫌いなんだとしたら」
太陽「あの山代さんって人が言ってた黄色とか緑とか別の色のトマトを使えば問題ナシだろ」
苗太「ミネストローネ!」
水夏「ミネストローネ?」
太陽「そりゃ×だろ?中身ほとんどトマトだろ?」
苗太「俺なりに色々調べたんだ。トマトが嫌いな人でもミネストローネだけは大丈夫って人、意外と多くてさ」
太陽「色はどうすんだよ?”恋しちゃいましたぁ!”っつーどっかのバカのほっぺと同じくらい真っ赤っかだぞ?」
苗太(ハタいて)だから、黄色いトマトをたっぷり使って作るんだよ、黄色いミネストローネを」
水夏「苗にぃ、それイケるよ!太陽にぃもそう思うだろ?」
太陽「まあ、こいつにしては上出来だろ」
苗太「よーし!じゃあ初夏のメインは黄色いミネストローネだ!水夏、山代さんに頼んでトマト仕入れて来て!太陽にぃは店の掃除!ピカピカに磨いといて!」


と、料理を始める苗太。


太陽「なんで俺が掃除なんだよ」
水夏「でも、今日の苗にぃ、なんか頼もしいね」
太陽「ずっと恋しててくれりゃラクなのにな」
苗太「何か言ったか?」
太陽「別に。トマトが嫌いだってしか知らない女にどうしてそこまで惚れたのかなってさ」
苗太(しばらくして手を止め)…彼女、店出る時、俺にこう言ったんだ。”残しちゃって、ごめんなさい”って」
水夏「残したって、ミニトマトだけで?」
苗太「…すげー悲しそうな顔でさ」
太陽「毎回毎回?」
苗太「…だから、次来た時は最高の笑顔で店出て欲しいんだ」
太陽「…いい子だ、すげえ良い子。頭ン中浮かんだもん、北川景子 似の子が”残しちゃって、ごめんなさい“って言う顔!」
苗太「誰が北川景子なんつったよ」
水夏「だよね?吉高由里子 だよ、浮かんだもん俺だって頭ン中」
苗太「だから吉高由里子でも仲里依沙 でもないって」
太陽「じゃあ誰に似てんだよ?」
水夏「そうだよ、教えてくれたっていいだろ」
苗太「…いいだろ、誰だって」


料理に戻る苗太。


太陽「じゃあAKBの前田あっちゃん !」
水夏「太陽にぃ、少しは事務所に気ィ使えよ!奥山佳恵さん !」
太陽「そりゃねえだろ?」


農園レストランは

今日もにぎやかである。