「子供にツケをまわさない」? 美辞麗句の裏側 | あたま出版ブログ 禿頭席(とくとうせき)

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読者の皆さんはご存知のように我が国には内憂外患が山積しています。

長期化し出口の見えない景気低迷。デフレ・超円高ともに改善の兆しは未だ見えません。

震災復興、医療制度、年金、生活保護、目を外に転じれば領土領海問題、海洋資源問題・・・・・挙げればキリがなく、いずれも大変な難題です。

いずれの問題も解決の糸口がなかなか見えず、さらに長期化しそうな状況です。

とは言え、いずれ必ず手を打たねばならないものばかり。

そうしないと、そう遠くない将来、我が国の経済は更に悪化、財政は破綻するおそれが十分あります。


そうなる前に何とか手を打たねばなりません。


私は安易な消費税増税には反対ですが、無駄な歳出の削減や景気回復策を講じたうえでの手段であるならば、消費税のみならず各種増税は仕方ないと考えます。

「子供にツケをまわさない」ためであったり財政破綻を免れるためであれば、増税もやむを得ません。


また、債務にはあらゆる種類のものがありますが、基本的には次代に残さないようにすべきでしょう。

個人でしたら住宅ローン等は自分の代で完済し、子供にツケをまわさないようにと考えて当然でしょう。そのためには多少無理してでも繰上げ返済するケースもあろうと思います。


国も個人も財産は次代に遺しても、負債は基本的には自分の代で完済すべきです。


私が以前、統一地方選挙に挑戦しようと活動していた時、黄色で丸いデザインの「子供にツケをまわさない」キャンペーンが流行し、ホームページ等に掲載している議員や候補者がいました。

私にも子供がいますので「子供にツケをまわさない」という文言は他人事ではなく興味を持った私は、これについて調べてみました。


「子供にツケをまわさない」というのは、ある団体の登録商標で、入会申込をして入会金を支払い、そして「納税者保護誓約書」なるものにサインしてから、例の黄色いマークの使用が許可されるそうなのです。

「納税者保護誓約書」とは、黄色いマークを商標登録している団体の会長に対して議員や候補者が誓約するものらしいのです。


そしてその団体のホームページを見ると(一部引用)


税金は個人の自由を制限し、健全な市場経済を阻害し、 家庭や地域社会に 内在する自由で効率的な機能の可能性に水を差すものだという信念があります。 このためいかなる増税にも反対をしています。
「税金という強制力」に基づく政府権力の基を断つ手法により、 肥大化した日本の 国家システムを改革しようと考えています。

そもそも「法」という概念は、権力者の圧政から人民の自由を守るために出来たものである。税金が私達の自由を奪う最も大きな規制であり、税をコントロールする立場にある政府が不当に私達の自由を奪うことは許されるべきではない。よって私達の自由を奪う政府の力は最小限のものとするべきである。

引用元 http://www.jtr.gr.jp/010about/000002.html

この団体曰く、「税は悪」であり、「法は権力者の圧政から人民の自由を守るために存在」するという、どこかで聞いたような思想を持っていることに気づきます。

つまり、「子供にツケをまわさない」と言いつつ、まるで昔のアナーキストのような文言が散りばめられた、なかなかユニークな思想のようです。


ということは、「納税者保護誓約書」なるものにサインした政治家もまた、「税は悪」「法は権力者の圧政から人民を守るために存在する」と考えていると言えます。

所属政党は保守系であっても中身は正反対かも知れません。


また、民主党や自民党所属議員であれば、今回の消費税増税については離党してでも反対するに違いないでしょう。なにしろ「誓約書」にサインしているくらいですから。


こう書くと、サインした議員などから「それは違う! 子供にツケをまわさないという文言に賛同しただけ」という言い訳が聞こえてくるでしょう。直接あるいは間接的にクレームが来るかもしれません。

議員であるにも関わらず、HPを読めばわかることなのに表面的なイメージだけで安易にサインするその姿勢こそ問題なのです。


有権者の皆さん、美辞麗句にはくれぐれもご用心。



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