少し長文。 | ビーチバレー 清水啓輔のブログ
最近いろいろな人に試合を見てもらえて、いろんな言葉をかけていただいて、本当に嬉しく思います。



たくさんの人の前で、(いい)試合をして、そして勝つことは、とっても、とっても、とっても気持ちのいいことで、充実感でいっぱいになって、やっててよかった!って思うんです。



僕たちは勝つためにやっているから、勝たなければなりません。



勝つためなら、どんな苦しいことにも耐えられます。



だから、僕はどんな手を使ってでも勝てばいいと、少し前までは思っていました。



むしろそれができない選手は勝つ気がないのだと、思っていました。



反則ギリギリであったり、ルールをかいくぐるような行為も、「あり」だと考えていました。



時には審判に食ってかかることもありました。



それは紛れもなく過去の僕です。



キャラクターとして作っていた部分もありましたが。



それくらいしなければ勝てなかったのも事実だし、それが道を切り拓く方法だと考えていました。



甘いことは言ってられなかった。



自分が、自分の身の丈以上の結果を求めていたから。



勝たなければビーチバレーを続けられないと思ったから。



相手も、審判も、自分の勝利のために存在していた。



もちろんそんな過去があって今があります。



そうしていなければ、今ビーチバレーを続けていられてないかもしれません。



それなりの結果を手に入れたから、僕は今ここで毎日ビーチバレーボールを触っている。



僕は人に不快な思いをさせながら、そしてさせることで勝利していたと思います。



しかしそれがだんだんと、周りの状況が先に変化してきました。



自分が上にいくにつれて、試合を見られる立場になっていったのです。



入場料を払って、自分たちの試合を観戦してくれる人がいて。そして自分たちは勝てば賞金をもらう。



プロ意識やスポーツマンシップというものが求められ始めました。



自分が自分のためにプレーし、目的を達成するというだけでは、解決しなくなりました。



それはお金を払って見てくれる人がいるから。そしてその人たちがいなければ競技はプロとして成立せず、また自分たちのモチベーションも上がらないのだから。



途中、なんのためにやっているのかよくわからなくなることもありました。



わからないので、少し勉強して、今は違う考え方に至ります。









僕は対戦相手、審判を尊重します。




なぜならその人たちの努力がなければ試合さえ成り立たないからです。



その人たちが練習や勉強に努めていなければ、まずもって試合にならないのです。



全力で試合に備え、全力で自分達にぶつかってきてくれる対戦相手、日々勉強し、ジャッジを下してくれる審判に、まず感謝とリスペクトです。



そしてそんな対戦相手が、最高のパフォーマンスでかかってきて、自分達も最高のパフォーマンスをして、審判も最高のジャッジをしてくれて、その中で勝利できたら、それはそれは最高なことだし、それは絶対にいい試合だし、観客もハッピーだと思うんです♩



昔は対戦相手や審判にプレッシャーを与える言動や行為を勝つためにしていましたが、それで動揺した相手に勝っても嬉しくないし、見ている方も、そしてやっている自分自身も、質が下がった試合はつまらないのです。



質の高い試合は、やっていて楽しい。



相手がいいプレーをすると、自分も!と思う。



すると、いいプレーが出る。



いいプレーを出し合うと、奇跡的なプレーも時には出るし、当然その確率も高くなるでしょう。



そもそも、いいプレーをしてくれなければ、自分も出せないのです。



イージーなボールばかり飛んできても、日々の練習の成果は発揮できません。



ですから僕は、自分の力を試させてくれる対戦相手、そしてその場をよりいいものにしてくれる審判を、尊重してやっていきます。



そして、自分達の力を信じることができ、小細工せずに勝てるような技術と精神力を身につけます。



これからビーチバレーボールがもっともっと面白いと思ってもらえるように。



そして自分達も楽しめるように。
photo:01