33 相棒登場 ヒロさん
ヒロ「へー、イイじゃん」
ライブの日出番前のリハーサルで歌っていたらどこからかギターの音が聞こえてきた。
ヒロ「弾かせてよ」
ギターのヒロさんがリハで歌っていた「明日になれば」にソロをいれてきたのである、面識のない人のリハ中に(笑)。
セリフ始まりはこのシリーズ初めて。
そうヒロさんは急に現れて物怖じせずスーっと入っていく。
「へー、シビィ、ダセー、レイボーン、マジ?」が口癖の僕の4つ年上のギタリスト、当時横浜でブイブイ言わせていた人だ。
ブイブイがもう死語なので全然伝わないと思うが、明らかに今までにあったことないタイプ。
高校時代は不良ツッパリ、僕は真面目ツッパリ、ツッパリの精神は同じだった。
この出会いを機にこれ以降のライブをヒロさんとやることになる。
練習は上大岡のスタジオ24でやっていたのでよく僕のアパートに来てた。
ヒロ「あちー、シャワー」来るなりシャワーを浴びて出てきたら、
ヒロ「水圧よえーな、メシは?」飯を用意してだしたら、
ヒロ「おかずこんだけ?まーいーや、うめー」
だがしかし練習はいたって真面目だった、ギターを持つと渋い人になるが、喋ると「ケケケケ ヒャー」となる(笑)。
たくさんの歌を二人で演った、ギターもタカミネの輸出用に販売されてた表板がシダー(杉)単板のギターでそろえた。
僕がドレットノートでヒロさんはジャンボタイプ。
ピアノの曲の時も新しいことに挑戦することができた、イントロや間奏でソロがはいると感動する、いつも感動しながら歌ってた。
その時のビブレの音響はタツさん、証明はカツさんとタッグを組んでステージを作り上げてた。
セカンドアルバムに入った「Lilly」はその時からやってるナンバーで、独特なリバーブとミラーボールを使った照明が曲の世界を広げてくれた。ステージは一人でやってるんじゃないということを心底感じた。
「二人で演奏するということは相手の音を聴くこと」
当たり前のことなんだけどそれまでは出来てなかった。
それを意識、経験させてくれたヒロさんに感謝してる。