25 初めてのマーチン 憧れのマーティン
ポールマッカートニーはマーチンでブラックバードを弾いていた。
ギター弾きの憧れマーチンギター、いつかはマーチン。
本物に触れたい、語弊があるように聞こえるかもしれないけどこういう気持ちはアコギ好きはみんなあったと思う。
もちろんギターに本物も偽物もない、YASUMAのギターから喜びを知った僕はそれを体感してる。
15歳の時のように御茶ノ水へ行った、今度はクロサワ楽器、ギターがズラーっと並んでるのを見てテンションが上がる。
ギターを買うのは5年ぶり、買うギターは決まっていた、とにかくマーチン。
店「ローズウッドの粒立ちがいいんだよねー」
店「マホガニーはストロークした時の荒々しさがねー」
店「ニールヤングはさー、ボブディランはさー」
店「ブラックバードはね、指弾きの場合はねー」
店「色はね、次第に焼けてきて濃くなってくるよー」
店「僕が弾いてみるからさ、離れて聞いてみて、ねーちがうでしょー、ねーいいよねーマーティン」
口を挟む余地がない(笑)。
僕はマーチンと呼ぶが店員さんはマーティンと呼んでいた。
今の今までマーティンと呼ぶのはあの店員さんと、のちにお会いできることになるビックスターのあの方だけだ(いずれこの話は)。
説明を聞きながら新品のD28とD18を交互に2時間弾き比べた。
感動してきた洋楽達にあうマーチンの音を探す。
この時もうツヨシはいない、勝手な思い込みだけどツヨシのイメージはYMMAHAだった。
この頃から聴く音楽はほとんど洋楽になっていた。
THE アコースティックギターということでD28を選んだ「まずはこれからだ!」。
2時間以上付き合わされ待たされた彼女は「よかったねよかったね」とニコニコしていた。
「明日になれば」を受話器越しで聞いた時のように。
かくして録音機材のローンの他にマーチンのローンが加わった。
大丈夫か?いいのだ!バイトだ!もっと稼げるバイトだ!じっくり早急に考えよう!!