僕は社交不安障害という病気を持っています。

 

説明が面倒くさいので初対面の人には「パニック障害です」と言っていますが、正確にはパニック障害とは別物です。日本各地でデマを流しています。ごめんなさい。

 

 

ざっくり、僕の場合はという症状を言うと、人間がいる場所で無意識に緊張状態になるらしくて、いつでもどこでもそこに人間がいれば激しい動悸や吐き気に襲われてしまいます。

特に密室とか、すぐに外に出られない場所では、あら大変。全身の皮膚をつねり唇に歯を突き刺し痛みで誤魔化してなんとかやり過ごしています。部屋を出る頃には血まみれです。

 

 

 

そもそもの始まりは中高時代、あまりに学校が肌に合わなすぎて適応障害になり教室に入ると強い吐き気に襲われてトイレに駆け込むようになりました。

その時点で精神科とか行くべきだったのに当時は僕の中に精神科への偏見があって行かず、内科へ行って内科の先生もどう考えても精神的ファクターを抱えた患者なのに内科としてのプライドなのかなんなのか内科の範囲内だけで治そうとしてきて内科の薬もらっても当然治らず、それで悪化して今に至るという。

 

あのとき精神科へ行かなかったことを本当に後悔していますが、まあ悔やんでも仕方ありません。

仕方ナイスパニックです。(ラッパーのPONEYさんのお言葉)

 

 

 

 

一番酷かった時期は道を歩いてるだけで発作が起きて倒れてしまって、それは本当に症状がワースト重かった時ですが、症状がブービー賞なブービー症状だったときですら電車に乗ることができませんでした。

 

乗れたとして、特急とか乗るとしばらく途中で降りられない不安でパニックで発作が起きやすくなるから、必ず各停しか乗れず、各停でも一駅ごとに降りて駅のトイレに行ってしばらく嗚咽してまた一駅乗って降りて嗚咽して、の繰り返しで全然目的地に辿り着けなかったり。

 

 

幸運なことに相性の良い心療内科の先生と相性の良い薬に出会えて、それからはだいぶ症状が軽くなって電車も普通に乗れるようになりました。ありがとう、医学。

 

しかしそれでも会食恐怖症っていうのがしばらく続きました。

 

 

人とご飯を食べに行くと、やはり緊張状態になって動悸や吐き気に襲われて、全くご飯が食べられなくなってしまう、っていう。

 

子供のときみたいに「公園行こうぜ」とか「虫捕まえに行こうぜ」とか「イトーヨーカドーの店内を探検しようぜ」とか誘ってくれればいいのですが、大人になるとなんか「ご飯行こう」って誘いばかりになるので、あれなんなんすかね。困りますよね。

 

 

大勢での飲み会とかで大皿で各自つまんでいく方式だと僕が全然食べてなくてもバレないのですが、たとえばラーメン屋とかパスタ屋とかだと全く食べてないのがバレてしまって麺をひとすすりもしてないとかなると場を変な感じにさせてしまうので、無理して食べて帰りに吐いたりとかそういうなかなかヘビーな時期もありました。

 

 

ただそれも、今はだいぶ症状が軽くなってきて8割位の確率で人前でもご飯食べれるようになってきました。

あとは飲み会はもう自分で幹事になって食べて無くてもバレない店にこっちで指定しちゃう作戦もありますし、なんとかなっています。

 

 

 

オフィスワークしててやはり緊張状態になって体調崩して辞めることも何度がありましたが、今はホテルの客室清掃と家庭教師というほぼ人前に出ない仕事してなんとか生きています。特にホテルの仕事始めてからは身体を動かしてるのがいいのかだいぶ体調が良くなってきました。

 

あとは、それこそ、パニック発作が起きた時はラッパーのPONEYさんの「ナイスパニック」を頭の中で唱えると、若干、楽になります。

 

 

未だに、映画館とかで両端に人がいて途中退場しづらい席は不安なので必ず端っこの席を選んでますし、基本的に人に会う前には薬飲んでますけど、でも本当、一番きつかった頃と比べて段違いに健康で楽に過ごせています。ありがとう、医学。

 

 

 

そういう病気を持ってる人間が、曲がりなりにも演劇とか落語とかそういう人前に出て何かするのは、まあキツいっちゃキツいです。

 

 

ただ、舞台に立つ前に緊張してしまうっていうのは僕以外の人達もみんなそうなので、自分一人が緊張してるときよりもあんまり症状が出ないというか、緊張して当たり前の状況で緊張してしまってもあんまり発作は起きないっていう、不思議ですね。

 

 

 

公演で困るのは、緊張っていうよりかは、当日に体調崩して出られなかったらどうしよう、めちゃくちゃ迷惑をかけてしまう、っていう不安で体調をくずすことです。

 

 

元々心配性すぎるからメンタルをやられてしまったというのもたぶんあり、心配性ゆえに「どうしよう、絶対風邪とかひけないしインフルエンザとかコロナとか絶対かかっちゃいけない」と思いつめてそのストレスで体調が悪くなります。

 

体調不良をおして根性で舞台にあがったとしても舞台上でお客さんの前で吐いたりしたらどうしよう、という不安で、何が何でも万全な体調で当日を迎えなければ!というプレッシャーでやはり体調が悪くなります、

 

 

特にかきあげ団は2人だけでやっているので、片方倒れたらもう終わりみたいなとこがあるので、なおさらプレッシャーが大きいです。

 

 

複数人出る寄席みたいなのだったら、最悪僕が休んでも会はなんとかなるだろうからと、プレッシャー軽めで済むのですが、とはいえ0ではなく体調も悪くはなるので、できることならプレッシャー皆無で生きていきたいので舞台に出なくて済むならそっちのが良い、という気持ちもあります。

 

 

 

それでもかきあげ団を続けてるのは、ぶっちゃけ、団長さんが続けたいっていうから続けてるのが大きいですが、いやでも、公演がいざ終われば楽しかったー!最高ー!みんなありがとうー!かきあげ団の友情永遠ヽ(゚∀。)ノウェみたいな気持ちになるので、サウナ入ってる時みたいな、水風呂の気持ちよさが待ってるから我慢だ、みたいに諦めて苦しみに耐えるしかないのかもしれません。

 

 

 

 

それに、団長さんの面白さをもっと色んな人に知ってほしいという気持ちはやっぱ強くありますし、放っておくと団長さんは何も発信せずに家に引きこもって1年過ごしてしまうタイプの人だから、そもそもの団長さんがやりたいっていってるかきあげ団の活動も結局僕が動かないと団長さんは動かないので、団長崇拝宗教信者の僕が率先してどんどん動かないといけないんだろうなって感じです。

 

 

 

僕も僕でやっぱ直接お客さんの反応が返ってくる生の舞台の楽しさは段違いだなー大きいなーと思うので、薬飲んだりなるべく心を無にして落ち着かせてパニック発作が起きないようにして、今後もしばらくは公演を続けることでしょう。

 

 

 

 

公演が楽しくなくなったらいよいよやるメリットが皆無なのでかきあげ団を脱退しますが、今のところ11年間毎公演楽しいし、あとゆるラクゴも楽しいし、なので続けることができています。

 

 

 

 

気軽にご飯行けないとか映画館とか演劇公演行くのも不安だとか人と会う前に薬飲まなきゃいけないとか、それが今や僕の日常になってるので気づきませんでしたが、よく考えたら普通じゃないですね。

 

 

 

あ、そうか、俺って障害者なんだ、まさか自分が障害者になるとはなー、と今しみじみしてますが、障害者になってなかったら世の中の弱者を「甘えだ」とか切り捨てるヘドロマッチョ思想の持ち主になっていた自信があるので、それよりは今の自分でいられてラッキーだなとも思います。

 

 

 

 

 

 

今の現状だと、できる仕事も限られてるし、かきあげ団としての活動も僕のせいで出られる場所とか限られてくるし、だから偉い肩書とか地位とか人気とか名声とか権威とか得られないことがほぼ確定してますけども、ただそういうのを利用してモテようとか友達作ろうとかしてた昔の自分がそもそも激キモなので、肩書など何もなくても超絶モテる人間になろう、そのために何が出来るかを考えよう!

って。思っております。モテた経験がないからモテたら何か良いことがあるのかどうかすら知りません。

 

 

 

 

 

「恥ずかしい思いをするから強くなれる

恥ずかしい思いを避けすぎてしまうと成長しなくなるもの

人生はどれだけ恥ずかしい思いから学べるかが重要」

とゲッターズ飯田さんがいま急にラインで送ってきましたが、占い関係ねーなと思いつつもほんとおっしゃるとおりだなぁ、と胸に刺さりました。

 

僕は恥ずかしいところを他人に見せないようにしすぎて緊張状態になってるとこもある気がするから、もっともっと恥ずかしいとこをこっちからガンガン見せて、精神の露出狂となって、もっともっと恥ずかしい人間になって、もっと気軽に舞台に立ったり人とご飯行ったりできるようになれたらいいなー。まあなれなくてもいいけど。

 

っていう、恥部露出ブログでした。

 

 

 

後悔していること

 

 

 

 

 

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