学生からの以下の質問がありました。
SNSの写真に説明をつけようと思い、
参考にするために日本の新聞記事を見たんですが、
「列に並んでいる人々」ではなく、「列に並ぶ人々」になっているのはどうしてですか。
確かに新聞記事の写真説明では
「21日、新型スマートフォン発売の列に並ぶ人々」のように体言止めになります。
この場合「並ぶ人々」と書いてあっても、それが「並んでいる人々」の意味になりますね。
このように動作動詞(食べる、飲む、書く、遊ぶなど)が体言止めの名詞を修飾する場合、現在進行中の状態を辞書形(終止形)で表すことが一般的です。
仮にA国のカードゲーム大統領(架空の人物)の行動を説明する場合を考えます。
市民に笑顔で手を振るカードゲーム大統領。
昼食会でハンバーガーを食べるカードゲーム大統領。
コメディアンのP太郎さんと握手するカードゲーム大統領。
おそらく大統領が手を振っている瞬間や、ハンバーガーにかぶりついている瞬間、握手している瞬間が浮かぶでしょう。
このように名詞を修飾して体言止めにする場合、動作動詞は「〜ている」ではなく辞書形にしましょう。
はい、これで説明終わりとしたいのですが、
日本語の世界はそんなに甘くありません(笑)
大統領がある会議の開会式に出席している写真を説明する場合、
開会式に出席するカードゲーム大統領。
ではなく
開会式に出席したカードゲーム大統領。
となります。
「開会式に出席する大統領」だと、これから出席するの意味になりますね。
どうしてこんなことが起こるのか、それは動詞の種類が異なるからです。
先ほどの動作動詞と違って、出席するの場合、「〜ている」形が現在進行中の動作ではなく、動作完了後の状態を表します。このような動詞を瞬間動詞と言います。
瞬間動詞には着る、脱ぐ、参加する、集まるなどがあり、これらの動詞の場合、名詞の前の動詞は辞書形ではなく「た形」になります。
会議に参加したカードゲーム大統領。
会場に集まった人々。
初めて和服を着たカードゲーム大統領。
いずれも進行中の動作ではなく「参加している」「集まっている」「和服を着ている」状態を表していますね。
まとめ[現在進行中の動作を説明する]
体言止めの名詞を修飾する場合、
「ている」を使わずに、
動作動詞は辞書形(終止形)
瞬間動詞はた形
を使います。