明月院(めいげついん)は、神奈川県鎌倉市にある臨済宗建長寺派の寺院です。本尊は聖観音菩薩坐像です。「アジサイ寺」として知られ、「ヒメアジサイ」の青に統一された境内の美しさは「明月院ブルー」と呼ばれ、季節には多くの観光客が訪れます。
明月院は、首藤刑部太夫・山ノ内経俊が永暦元年(1160)に平治の乱で戦死した父・首藤刑部大輔・俊道の菩提供養として、明月院の前身の明月庵を創建。その後、康元元年(1256)、鎌倉幕府五代執権・北条時頼が執権を北条長時に譲り、この地に最明寺を建立し出家しました。後に時頼の子で八代執権・北条時宗が最明寺を前身に禅興寺を創建しました。康暦2年(1380)、足利氏満から禅興寺中興の命を受け、関東官領・上杉憲方は禅興寺を拡大し塔頭も建てました。この時、明月庵は明月院と改められ支院の首位におかれました。上杉憲方の法名は明月院に由来しています。足利三代将軍・足利義満の時代に禅興寺は関東十刹の一位となりましたが、明治初年に禅興寺は廃寺となり、明月院だけが残りました。
明月院は、満開時には約2,500株のヒメアジサイで境内が青色に染まり、山門前はたいへんな賑わいを見せます。方丈内の円窓は、「悟りの窓」と呼ばれ、悟りや真理、大宇宙などを象徴的に表現したものです。方丈の後ろには後庭園があり通常は非公開ですが、ハナショウブと紅葉の季節に特別公開されます。

地図-明月院
鎌倉観光公式ガイド
2019-07-20

明月院山門前

明月院山門前

後庭園

後庭園

撮影日:2018年06月13日