本居宣長(もとおりのりなが)旧宅は、江戸時代の国学者・本居宣長の屋敷で、宣長が12歳から72歳で亡くなるまで暮らしました。53歳の時に増築された二階の書斎は、気晴らしに鳴らす鈴を掛けたため、「鈴屋(すずのや)」と名付けられました。
本居宣長は、伊勢国松坂(三重県松阪市)の木綿問屋小津定利の次男として享保15年(1730)に生まれました。義兄定治の死後、一時小津家を継ぎましたが、商売が不向きだったため整理し、京都で医学を学びました。松坂で町医者となった宣長は、医師の傍ら古典を研究し、「源氏物語」「万葉集」などを人々に講釈しました。賀茂真淵の影響で国学の道に進み「古事記」を研究し「古事記伝」を著しました。古事記伝は全44巻の注釈書で、およそ30年にわたって執筆され、日本の古代史、古代文学研究に大きな影響を与えました。宣長は享和元年(1801)に没しています。
本居宣長旧宅は元禄4年(1691)に建てられ、松坂魚町にありましたが、明治42年(1909)松坂城二の丸跡地に移築され、当時の姿に復元されました。昭和28年(1953)、本居宣長旧宅は魚町の跡地とともに国の特別史跡に指定されました。現在は 財団法人鈴屋遺蹟保存会が運営管理し本居宣長記念館が併設されています。

地図-本居宣長旧宅
本居宣長記念館
2019-04-20

本居宣長旧宅(鈴屋)

鈴屋 二階の書斎へは保存上の理由で上がることができないので、外からの覗く。

本居宣長旧宅 松坂城跡側の門、入館料は庭を抜け、記念館で支払う。

本居宣長記念館

撮影日:2018年04月02日