安楽寺(あんらくじ)は長野県上田市別所温泉にある曹洞宗の寺院で、国宝の八角三重塔があることで知られています。山号は崇福山、院号は護国院といい、長野県では最古の禅寺ということです。

安楽寺の鎌倉時代以前ことはわかっていないようですが、開山は臨済宗の僧樵谷惟仙(しょうこくいせん)といい、天正16年(1588)高山順京が曹洞宗に改めました。大覚禅師語録(建長寺開山蘭渓道隆の遺著)の一節に「建長(鎌倉の建長寺)と塩田(安楽寺)とは各々一刹により、或は百余衆或は五十衆、皆これ聚頭して仏法を学び、道を学ばんことを要す云々。」とあり、安楽寺は鎌倉時代中期には相当の規模をもった禅寺で信州学海の中心道場であったことがうかがわれると、寺伝にあります。
鎌倉北条氏の外護より、多くの学僧を育てていたこの寺も、北条氏滅亡(1333年)後は衰退し、正確な記録も残されておりませんが、鎌倉時代からの国宝、重要文化財等数多くの保有し、信州最古の禅寺のおもかげを窺うことができます。 

地図-安楽寺
曹洞宗安楽十寺
2019-02-20

 

安楽寺 八角三重塔〔国宝〕

安楽寺 八角三重塔全景〔国宝〕

安楽寺 本堂

安楽寺 山門

撮影日:2018年09月28日