白河関跡(しらかわのせきあと)は、奥州三古関のひとつに数えられる関所の遺跡で、国の史跡に指定されています。奈良時代から平安時代頃に機能していた国境の関で、蝦夷(えみし)の南下や人・物資の往来を取り締まっていたと考えられています。

奥州三古関とは、勿来関(福島県いわき市)、鼠ヶ関(山形県鶴岡市)と白河関を指します。白河関は東山道の要衝に設けられていましたが、関が置かれた年代は定かでありません。しかし、様々な状況から大化の改新以後の7・8世紀頃には存在していたようです。その後律令制の衰退とともに関所としての機能が失われ、平安時代末期には役割を終えていたと考えられています。
その後江戸時代後期まで、関の場所さえわからなくなっていましたが、白河藩主松平定信の考証により、白河神社の場所が白河関跡であると断定されました。
昭和34年(1959)から38年(1963)まで発掘調査が行われ、竪穴式住居跡、堀立柱建物跡、空堀、土塁、柵列などの遺構や土器、鉄製品などの遺物が出土し、縄文時代から中世に至るまでの複合遺跡であることが明らかになりました。
また、歌枕として数多くの古歌に詠まれた和歌の名所としても知られています。

地図-白河関跡
白河観光物産協会
2018-11-20

白河関跡

白河神社参道

白河神社拝殿

空堀跡

撮影日:2018年10月11日