前田です。
先日の「ミレ多読の会」で「翻訳コンクール応募者の感想」を3人の方にお話ししてもらいました。
これが面白かったです。
・何度も日本語の訳文を見直した
・日本にはないものの名前をどうするか苦慮した
などの感想も出ました。ほんのダイジェストに過ぎませんが、
こちらをご覧ください。
僕も最後にお話しをさせていただいたのですが、
コンクールの審査にかかわった方から伺った話を動画ではカットして部分ですが、
ここに簡単にメモしておきます。
・日本語としてこなれていない
・パンマルや敬語の処理が難しい
・「おじいちゃん」「祖父」という訳語の選択が全体の作品のトーンに与える影響
・韓流の入り口が増えた
などなど、審査にかかわった方ならではの指摘が興味深かったです。
波田野先生の論文「文学テクストをどう訳すか―実践的翻訳論―」から
・動詞志向の韓国語、名詞志向の日本語の話
「雨の日に会っためがねの子」
「비 오던 날 만났던 안경 낀 애」
日本語は、名詞的な表現が多いが、韓国語は動詞をはさむことが多い。
こういう傾向を知っておけば、翻訳する時にも役に立つ、という指摘です。
架け橋人の会では、文芸翻訳ではなく、
学習書としての対訳書を作るというコンセプトで作業を進めています。
対訳ならではの制約(原文にできるだけ忠実でなければならない)などを
きちんとまとめられるように、今から準備して、
2018年内に、成果物をまとめたいと考えています。