アリスガーデンから車で数分。原爆ドーム前に到着。

 

さっき唄い終えたばかりの新屋まりさんは、ギターを抱え撮影が始まった。

宮角孝雄さんという東京で活躍されている広島出身(庄原)のカメラマンさんは

毎年原爆の日には、広島で撮影されているそうだ。

きっとライフワークとして、平和をテーマに一生撮り続けられるのだろうな。

(ファッション誌でも活躍されているそう。)

 

 

この日、青空がやけに鮮やかだった。

 

 

格好だけでなく撮影が進むにつれ、歌い始めた新屋さん。きっといい写真が撮れたに違いない。

 

さっき今まで平和関連イベントに参加したことないと書いたけど

4年前の8月6日の夜、この元安川のほとりで恒例のイベント観に来たんだった。

大阪在住のイトコが、父方の祖父母を原爆で亡くしその鎮魂のフラメンコを踊ったのだ。

 

近くの猫屋町で病院を開業していたので当時疎開できなくて被爆死された。

六人姉妹のイトコの一番上の姉を生んだばかりの、伯母とその姉が田舎(加計)に疎開していたので

助かった。「だからこうして末っ子の私が生まれてこれた」と言って、2001年8・6の日

「地球ハーモニー」で踊らせもらったんだった。その年、南こうせつさんも参加されていた。

 

ほかにもたくさん参加されていた。三味線や歌やいろんな形で表現されていた。

南アフリカからきた子どもたちと一緒に歌ってたピアニストの言葉を

今でもよく覚えている。

 

「みんな違っていいんだよ。それぞれ魅力がある花だから。」と言ってチューリップを歌い始めたのだ。

お互いの違いを認め合うことによって、競い合いでなく、仲良くしたら戦争が起きないのにって

その後大ヒットした「世界にひとつだけの花」の歌詞のような話だった。

 

新屋さんも同じようなことをステージで言っておられた。

まず自分の周りから平和を・・・って、本当だね。

 

唯一の被爆国、世界初の被爆地だからこそ、発信できることってあるんだろうな。

ストレートに思いのたけを唄で訴えられる新屋さんが羨ましい。

 

 

近くの広島市民球場からどよめきが起きた。

試合が終わったようだ。

 

撮影も終了した。