存在しないはずのゴールデンウィークはあったのだ。
英気を養うべく、およそ100キロの家路を急ぐ。

ししゃも食ったり、ビール飲んだり。
hideちゃんの命日に思いを馳せていると電話。

誰かと思えばR姉さんからの電話なのだ。



先日の東京旅行では遂に会えず終いだったR姉さん。
常々、思いを募らせてはいるが、最近では薄れてしまって。

叶わないからこその儚さか。恋に恋をしているのか。
そんな矢先の電話であった。



くちゃくちゃと噛みしだいていたイカを飲み込む。
「元気?新生活はどう?」「この間は会えなくてごめんね」と。
どうやら無事に就職も決まったらしく報告も兼ねてとの事。

いかに僻地で暮らしているのかを語ってみたり、
仕事は楽しい、生活は苦しいと語ってみたり、
しばらく、本当にしばらく会っていなかった溝は、
あるようでないようで、ないようであるようで。

「東京に転勤なるといいね」なんて言われた日にゃ。
もうこの足2本でどこまでもいける様な気さえする。



いったい何が俺を誘惑しているのかは良く分からない。
恋に恋をしているだけなのかもしれない。
だが「あーでもやっぱりいいよなあ」と思える。

タイミングがもう少し早ければ、この休みを利用して東京へ行っただろう。
次に東京へ行く時は夏休みだろうか。
求む3連休、せめてその時まで。