大谷句佛(東本願寺23世)様は、
明治~大正~昭和時代(戦前)にかけての著名な浄土真宗の僧で俳人です。
私「洋ちゃん」、大谷句佛様の作品、数点を所有しています。
既に、ブログ済の作品のうち「詠み方」について多く『誤読』しています。
正しい「詠み」を調べ直し句佛句集シリーズ」として整理(読み直し)させて頂いています。
句佛句集シリーズ№10です。
今回は、
「勿体なや祖師ハ紙衣の九十年」(短冊)を紹介させて頂きます。
明治42年の句です。
詠み方
勿体奈(無)や…(もたいなや)
祖師は紙衣の…(そしはかみこの)
九十年
句佛
勿体なや祖師ハ紙衣の九十年 句佛
句の意味
「祖師」…親鸞聖人様のことです。
「紙衣」…和紙を材料とした粗末な着物のことで低所得者が着ていたといわれています。
祖師とは浄土真宗の祖・親鸞のことで、当時の僧が防寒着として着ていた紙衣(かみこ)という粗末な衣服をもって90年の生涯を全うしたことを讃えるとともに、豊かな時代に暮らしている自らを戒めています。
左の本、
発行 ;昭和三十四年四月一日
発行所;読売新聞社
この本の、
131ページに記載されている句です。
大谷句佛(東本願寺23世)様について
・浄土真宗の僧・俳人。
・東本願寺世。京都生。
・二十二世光瑩(現如上人)の次男。
・諱は光演、彰如上人、句仏は俳号。
・幼年から諸流の書道を学び杉山三郊に師事する
・絵画は幸野楳嶺・竹内栖鳳について一家を成し、
俳句は河東碧梧桐につく。著書も多い。
・昭和18年(1943)寂、68才。
(17,159歩)