井上士朗の画賛句《士朗その28》:「夏の月 ぬれぬれしくも 見ゆるかな」 | 「洋ちゃん」のひとりごと

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江戸時代中・後期の俳人で、

 「尾張名古屋は士朗(城)で持つ」と言われた、

井上士朗の画賛句です。       
                 (私の収集品です)

軸装です。

10日程前に床の間に架けました。

古い作品でシワ・汚れが多く相当老朽化していますが私の大切な収集品です。


士朗の句はユーモアもあり大好きです。

私の若い頃に手に入れた作品です。


・「夏の月」を詠んだ句ですが、

  飾る時季としては少し遅くなりました。

・‘句の意味”が今一つ???のため悩んでいます・・・お教え下さい。お願いします




詠み

夏の月

 ぬれぬれしくも 

     見ゆるかな

        朱樹士朗


ぬれぬれの意味???

(注)ぬれぬれは「ぬらぬら」と同じと解釈


広辞林より

「ぬらぬら」・・・滑滑

なめらかで、すべるさま。

態度がはっきりせず、つかめどころのないさま。

      ↓

夏の月は少しボヤケケている感じがします

(冬の月は明るく輝いている)


この句は

 「枇杷園句集」巻之二 “夏月”

に記載されています。


井上士朗(1742~1812)
 江戸中・後期俳人

 初号支朗。別号,枇杷園,朱樹叟。

 尾張(愛知県)守山の人。

 俳諧を加藤暁台,国学を本居宣長,絵画を勝野范古,平曲を荻野検校に学ぶ。

 俳諧では,「尾張名古屋は士朗(城)で持つ」と俗謡にうたわれ,夏目成美,鈴木道彦と共に寛政三大家の一人に。

 編著 『枇杷園句集』(1804),『枇杷園句集後集』(1808),『枇杷園随筆 』(1810),『枇杷園七部集』(1~5編)に収められる。