電話の利点って、自分が話をしたいときにできて、したくないときにできないようにできることだと思う。



直接会って話をするとなると、そんなことはできない。



あたしはその電話の利点を最大限に活かしたつもり、だ。





…もちろん、こんな電話の使い方はオススメできない。


なぜなら、やられた相手は気分が悪くなるからだ。必ずと言ってもいいだろう…








――――――



4回目程の着信で、やっと電話がつながった。



りえ「どこだよ?」



おーじ「あ?おめー勝手に電話切ってんじゃねーよ」



りえ「どこだって聞いてんだよ」



おーじ「あぁ?てめー人の話聞けよ!」



りえ「はぁ?おめーと電話してもロクなこといわねーじゃねーかよ」




汚い言葉のやり取りがしばらく続く


ホント、周りの方に申し訳ない…




おーじ「じゃぁてめーずっとそこにいろよ!俺一人で行くからな!」



りえ「帰るよ。だからあたしの財布頂戴」



おーじ「はぁー?」




そう、今のあたしは手ぶらだ。


おーじは自分の荷物とあたしの荷物を両方持って、先に行ったのだ。




ホント、優しいのかどーなんだかよくわからない…







りえ「…鬼畜だ、絶対」



とりあえず、あたしは駅に向かう。




りえ「…鬼畜、きちくう!」



すれ違ったおばさんが振り返ってあたしを見る。



…そんなに声、大きかったかな?




りえ「…駅着いたけど。」



とりあえず、言われたとーり駅についたから、報告までに電話する。



おーじ「…改札にいるけれど」



りえ「…大阪駅の中央改札口にいるんだけど。」



おーじ「は?なんで梅田じゃないの?」



りえ「はぁ?昨日USJの行き方調べたとき、大阪駅からだったでしょーが」



おーじ「…とりあえず、梅田駅に来て」



りえ「…はぁ」



てゆーか、そういうのは最初に言ってよ。まぁ聞かなかった私も同罪だが。



…しかし




おーじ「なんかさー駅員さんに聞いたら、USJに行くには大阪駅から行ったほうがいいんだって。だから大阪駅に来て」



りえ「はぁ?!なんでさーあたしがもう少しで梅田駅着くって時にそんなこと言いだすわけ?」



おーじ「しょうがないじゃん、知らなかったんだから。」



りえ「…」



ここで怒っても仕方ない。会ってから怒ればいいし。



りえ「…わかった、んじゃさ、大阪駅はすんごい広くて、改札もいくつかあるから、迷っちゃうと思うんだよね。だから梅田駅と大阪駅の途中で待ち合わせしない?」



あたしは精一杯怒りを抑えて話したつもり。でも、



おーじ「え、とりあえず大阪駅に行ってよ、今すぐ。」



りえ「あのさ、さっきから自分の意見ばっか言って、なんで人の話ちっとも聞かないわけ?!」



りえ「勝手に先に行っちゃうし、しかも駅間違えてるし。それであたしは走らないといけないし?それに対して謝らないし、何様のつもりなんだよ。」



おーじ「はぁ?俺は…」



りえ「寝坊を一方的にあたしのせいにして何が楽しいの?そうやって自分だけで勝手に行動して、急いでるつもりかもしれないけれど、こうやって道に迷ったり、行き方を間違えたりして。結局余計時間をロスしているじゃない。ばっかじゃないの?」





そう言って、あたしは一方的に電話を切った。




りえ「むぅー…」



とりあえず、食べる。




でも…


スグいつものペースで食べてしまう。



余程お腹が空いているときでなければ、あたしに早食いはできない。


よく噛んで、考えながら食べなければ、あたしは食べ物を美味しく感じることができない。



…このままのペースでは、おーじに怒られることは必須だろう。




仕方ない。美味しそうなご飯はあきらめよう…これ以上怒られるほうが私にとっては困ることだ。



そう思って、私が薬を飲もうとしたとき…



おーじ「なんだよ?まだ食べてていーんだよ」



りえ「え?」



そんなキレ気味で言わなくても…


優しいんだか、怒られているんだかわからない…



そこで、私が安心して食事を再開してしばらく経った頃…




おーじ「おい、もういくぞ!」



りえ「へ?」



いつの間にかいなくなっていたおーじが、戻ってくるなりそう言って怒った



りえ「あ、じゃぁ薬飲まないと…」



おーじ「そんなの電車の中で飲めよ」



りえ「嫌です、みっともないから」



おーじ「じゃぁ先行くからな」



りえ「は?」




そう言って、あたしが薬を飲む時間も待ってくれなかった。




りえ「…鬼畜」



今の彼には、その言葉が一番似合う。



あたしとおーじの趣味は旅行



二人とも出かけることや、美味しいものを食べることが大好き。



しかし旅行をすると、必ず喧嘩をする・・・





せっかくの楽しみの旅行(しかもその日はUSJに行く日☆)なのに、


寝坊してしまったあたしとおーじ



計画が狂ったおーじは、朝から超不機嫌モード。



「朝食抜いて早くUSJにいく!」と言ったおーじだが、



おーじにとってホテルの朝食バイキングは欠かせない行事。


やっぱり外せなかったらしく、少しだけ、朝食を食べていくことに・・・・






――――――――




りえ「はあい♪」



私はオムレツ、ソーセージ、ポテトサラダなどのおーじの大好きなものと飲み物を持って、席に着いた



おーじ「おう」




おーじはパンとサラダを持って来ていて、先に食べていた。





おーじは普段も食べるのは早いほうだが、今日はいつもより増して早い。




あたしが持ってきた料理もちょうど、半分だけ食べる。


りえ「…もうちょっと食べれば?」


おーじ「いらない」


りえ「あらそ」


きっぱりいうおーじ


もっと美味しそうに食べればいいのに…


おーじ「じゃあ、俺チェックアウトしとくから。後から来なよ。」


りえ「え?ええー?」


テーブルの上には、半分食べられたパンが4個、それにおかずが5品くらいある。


りえ「これ、あたしが全部食べるの?」


ひとり残されたあたしは、弱々しくフォークを握り直した


あたしとおーじの趣味は旅行



二人とも出かけることや、美味しいものを食べることが大好き。



しかし旅行をすると、必ず喧嘩をする・・・





せっかくの楽しみの旅行(しかもその日はUSJに行く日☆)なのに、


寝坊してしまったあたしとおーじ



計画が狂ったおーじは、朝から超不機嫌モードだ・・・








―――――――




おーじ「…じゃぁ、俺先チェックアウトしとくから、忘れもんチェックしてからフロント来て」




あたしがやっと着替え終わる時、おーじは身支度を全て終えていた。





りえ「はい・・・」




顔を洗い、髪を整える



せっかくの旅行だからばっちりメイクをしないとね…と思った瞬間、





おーじ「行くぞ!用意して!」



あたしがファンデーションのパフを持った瞬間、おーじが部屋に入ってきた。




りえ「え?はい・・・」




とりあえず、眉毛だけかいておく





おーじ「っもーまだ片付いてないじゃーん…」


…と言って、昨日おーじが着ていた服を おーじが自分で畳んでトランクに詰める






おーじ「もー早くしてよー何してるのよー」




なんかおーじ、さっきと言っていることが違っているよーな・・・



りえ「ニキビの薬、塗ってたのっ」




あたしの化粧は10秒で強制終了させられた。




おーじ「ほら早くー」



おーじはトランクをコロコロさせながらあたしを呼んだ




りえ「ふあぃ」



あたしはまだ眠気でもやもやした気分を奮い立たせて、おーじの後を追った





おーじ「・・・朝ごはん、少し食べてからいくぞ」



りえ「わあい♪」



あたしは一気に眠気が覚めた