塩干を切り終わってイワシも開いたら、サブマネージャーがそばに来て遠慮がちに試食販売を頼まれた。了解してまな板を洗って支度したら売り物は初物の男鹿の生ワカメだった。


なんでも昨日テレビで今日はうちのチェーンといとくチェーンの2グループで販売と紹介されたらしい。しかもこの店が基幹店で採れたて生のワカメが大量に来てるという。


イオンに負けずに地産地消を進めるためには、リスクを背負っても大量に引き受けてあげないと生産者も独占でわたす気にはならないだろう。そこでその山ほどあるわかめパックの販売を託された。


簡単なしゃぶしゃぶで食べさせる。ホットプレート鍋にお湯を沸かして茶色の生ワカメをシャブシャブするとあっという間にきれいな緑

それにわさびドレッシングをかけて試食。得意の大きな呼び込み、親しく地元風の言葉、子供が来たら手品だよと茶色のワカメを目の前で見せて湯に入れた途端みどり色、子供は喜ぶ。それをお母さんに渡して食べてもらって子供も食べると言うならもう一皿作ってあげる。


お祭りの出店みたいに賑やかに試食というよりワカメのふるまいイベント。ワイワイガヤガヤ、どんどん食べて皆さん美味しいとパックを買ってくれた。結局並べたパックはどんどんなくなり2度補充して4度目に並べた分でバックの在庫が全てなくなったそうだ。


店長も写真を撮ってお礼してくれて、マネージャーも隣に来てグ━サインでありがとうございますと言ってくれた。野菜売り場のマネージャーが近寄ってきて、自分も東京でお笑い目指して青果の九州屋に勤めたんですと初めて話しかけてくれて、僕が東京の売り子だったことを話したら、なるほどと売りの凄さに納得していた。


昼あがりのパ━トさんたちも来てくれて試食して買っていった。久しぶりだったが売りを楽しめた。お客さんと話すとスッキリする。