先週までなんの祝日かも考えず勤労感謝の日かなぐらいに思ってたら、今朝からニュースで陛下のことが出てきた。自分より年下の人の誕生日が国民の祝日になってることになんか不思議な感じ。自分が年をとったなあと思う。


僕にとってはいつまでたっても皇太子さまと言う方が馴染みがある。寒いからまだ明るいが灯油の節約も兼ねて布団に入ってまた誕生日の行事やエピソードを見てたら思い出した。


昔四谷から赤坂にウォ━クしてたら迎賓館前におまわりさんが何人か立ってる。あの頃は迎賓館に地続きの赤坂御所に住んでたから出かけるときはよくここを通られた。そんなときはご門まわりから坂の途中とかにも何人も警察官が立ってるから出かけるんだなと分かった。


この時も気軽にお出かけですかと尋ねたら、ええ、まもなく来ますよと教えてくれて、それじゃあ見送らせてもらおうと、近くに来た女性二人にまもなく皇太子さまが来るよと教えて警官の横で手をふることにした。


警官が無線で迎賓館正門前で3名見送りますと伝えてまもなく白バイ、パトカ━がきてその後ろから黒塗りが来た。車列は広い道路の真ん中を行くと思ってたら、窓が開いてぐっと歩道の僕達の方へ近寄ってきた。これはと喜んで3人で懸命に手を降ってた。陛下も一人だったが窓から軽く会釈して手を降ってくれた。後悔はせっかくの好意に声に出してお礼を言わなかったことだ。行ってらっしゃいぐらい言えばよかったなあと今でも思う。


皇后陛下を見かけたのはご夫妻が東京駅に来たとき。あのときは人出がすごくて警備も多く遠くから一瞬だった、


もっと思い出になったのは護国寺首都高出口の方から日本女子大の裏の並木の坂を歩いてたら50mおきに警官が立っていて、誰とは尋ねず当然知ってるよと言うふうにまもなくですかと聞いたらまもなく首都高降りて学習院へ行きますよというからそれじゃ見送りさせていただきますと少し先の警官が立ってない歩道際で待っていた。


白バイ、パトカ━が来て黒塗り。僕ひとり、周りには誰もいないけど窓が空いて歩道側を走ってきた。手を降ってたら手前の当時の皇后陛下が軽く会釈してくれた。奥には今の上皇様が座ってた。2m位の近さで一人で見送った。あんなときは声が出ないものだなあと思う。なんと声を出すと考えても、まさか一人で陛下バンザイでもないし静かに見送るしかなかった。


後で聞いたら母校の馬術対抗戦を観覧のため学習院へ向かっていたのだそうだ。上皇様は学習院高等科では馬術部主将だったとか。かつて競馬の天皇賞を天覧され、優勝騎手が馬から下りて最敬礼をとったそうだ。

でも上皇様が大学ではテニスをやられたから、美智子様と巡り会えたのだろう。馬術を続けてられたら違った運命になっていたのかもと思う。

そうやって何度か見かけることも東京では普通にあったから雲の上の人というよりもっと親しくファンのつもりになれた。改めて今日年齢を見たら65なんだ。年取られたなあと思う。