浅草三社祭へ今年も2時間かけて歩いていった。4時半ぐらいに出たから結局着いたのは6時半ごろ。もうあちこちにおまわりさんがいて浅草寺前の広場はすべて規制がかかって入れない。もうちょっと早く来ないとだめなのだ。みな伝法院どおりあたりで仲見世通りに神輿が出てくるのを待っている。遠くからマイクを通して怒鳴り声で神輿を制御する役員の声、呼び捨てで怒鳴る。でも神輿の担ぎ手はもう夢中だろう。その勢いが離れたところへも伝わる。神輿は壊れないようにさらしが巻かれいてガード。一の宮、ニの宮、三の宮がこの境内で渦潮のように攻めぎあったあと、それぞれ正面雷門、右の門、左の門へ分かれて浅草町内を練り歩いて夜に戻ってくる。いつも見るのはこのスタートだけ。一番気合が入っている時間。これはふつうの場所では声だけでもう近づけないとわかったから、裏道へ入り込むと案の定一箇所楽屋口みたいに祭り関係者が出入りするいい場所があって見れた。神輿まで50mぐらい。ちょっと遠いが気合は伝わる。すっかり満足して帰りは銀座線で帰った。暑いと思って半袖で出たらあまりの風と寒さですっかり体が冷えてしまった。あとでまた歩く。

目の前の神輿の動きに役員がマイクで怒鳴る。この神輿に刺青をして半裸でのっかって警察のお叱りを受けたこともあるから、役員もコントロールに必死。この気合のぶつかり合いも見ものだ。

あちこちに警官がいて入れないようにしてるが、半纏の人達は出入り自由。でもこの境内の機動隊が組んだ金網の内側で三つの神輿を担げるのは伝統の選ばれた町内の方だけらしい。この神輿が外へ出てくるのをまって皆担ぎに加わろうと待ち構えているのだろう。全国の神輿担ぎ好きが知り合いを頼ってどっかの町内半纏を借りて一生一度これを担ぎたいと待っている。

はるか遠くから聞こえる歓声を聞きながら境内を見るのを諦めて、そのうち出てくるだろう仲見世通りのあたりでたくさんの人が待っている。待つことが嫌な自分はいつもこんなふうに待つぐらいなら見なくていいと思うほうだから、けっこういろいろ考えて動く。そりゃあいつかは来るだろうが、よくこんなとこで1時間も待てるなあ。

せっかく早朝きても警官に規制されて遠い本堂をみて声だけ聞いているのはとても堪えられない。

こんだけ人のいない仲見世通りは早朝ならでは。ここを一の宮神輿がもう1時間もすると出てきて大騒ぎになる。

ここから神輿が町内へ出て行くから大提灯も半分たたまれている。写真としては面白いだろう。まだスカスカの雷門。

寒くて地下鉄へ向かいながら久しぶりにアサヒビールとスカイツリーのコラボ。さらには祭りらしい格好の旦那たちに歩道の白線がビートルズのレコードジャケットみたいだとつい歩道の真ん中で写した。

銀座線でも続々と町内に出た三つの神輿の担ぎに加わろうという人達だろうか、厳しい顔で笑いもなく急いでいる。きっとこれからどうやってあの喧嘩のような祭りの渦にうまく入るか覚悟を決めて歩いているのだろう。200円で神楽坂へ帰った。また今年も三社を見れたなあ。