χの悲劇 | 本との出会いは、師との出会い。

本との出会いは、師との出会い。

智慧は、先生から指導されて身につけるものではなく、自ら学ぶものです。ですから、先生が本であっても、生徒の意欲が高ければ、学習の成果が期待できます。書店には、素晴らしい先生方が、時代を超えて、いつでも待っています。

 何て言ったら良いのだろう?前半から終盤に向かってリアルとバーチャルを行き来しながらスピード感を楽しませてくれる物語だと思っていたら、終盤になると居ても立っても居られない展開が待っていた。それはすっかり感情移入してしまっていた島田文子に訪れる突然の衝撃。

 悲しすぎる結末に思わず体を硬直させて身構えるが、実際は『有限と微小のパン』や『赤緑黒白』にも通じる穏やかで暖かい着地であった。Gシリーズはまだ続くのだろうが、森先生は、このように幕を閉じることができるからこそ、10巻にも及ぶサーガを描く資格があるのだと思う。

 実は、この『χの悲劇』より『ムカシ×ムカシ』を先に手に入れていたのですが、こちらを先に読んで正解だったと思います。ここまで篩落とされずに読み続けてこられた皆さんが、異口同音に「ここまでは読んで!」と仰る意味が解りました。犀川先生や萌絵ちゃんは登場しなかったけど、すっかり島田文子さんのファンになってしまいました。

 実は、この『χの悲劇』より『ムカシ×ムカシ』を先に手に入れていたのですが、こちらを先に読んで正解だったと思います。

 

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