ηなのに夢のよう | 本との出会いは、師との出会い。

本との出会いは、師との出会い。

智慧は、先生から指導されて身につけるものではなく、自ら学ぶものです。ですから、先生が本であっても、生徒の意欲が高ければ、学習の成果が期待できます。書店には、素晴らしい先生方が、時代を超えて、いつでも待っています。

 加部谷恵美、山吹早月、海月及介、赤柳初朗、そして雨宮純という、Gシリーズの主力メンバーをベンチに控えさせ、お転婆さが蘇る!?萌絵と犀川先生に国枝先生、反町愛、金子勇二を加えた場外乱闘!?が喧しい… 

 8日間かけて、ようやく読み終えたのに、今までに読んだどの森作品よりも、感想・レビューが書きにい『ηなのに夢のよう』、その理由は、私が、本編は、あくまで隠れ蓑で、登場人物たちが繰り広げる焦点をぼかした会話が、このシリーズの骨子なのだと感じるからであろう。

 第二章から後は、萌絵や犀川先生どころか瀬在丸紅子まで登場し、彼らの話題の中には、真賀田四季だけではなく、『朽ちる散る落ちる』で登場した纐纈苑子がテロリストとして話題になったり、今までのシリーズを手繰り寄せるような内容である。

 ところで、赤柳初朗と保呂草潤平は、どんな関係でしたっけ?『朽ちる散る落ちる』と『赤緑黒白』に登場する怪しい友人「蓬田」とは別人ですよね…

 いずれにしても、物語としては、とても面白いとは言いにくく、通常のミステリーなら明かされるはずのトリックも、例によって放置されたまま幕が閉じるあたりは、またしても森ワールドを繋ぎとめるための巻だという感じだった。

 

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