2016年7月の読書メーター | 本との出会いは、師との出会い。

本との出会いは、師との出会い。

智慧は、先生から指導されて身につけるものではなく、自ら学ぶものです。ですから、先生が本であっても、生徒の意欲が高ければ、学習の成果が期待できます。書店には、素晴らしい先生方が、時代を超えて、いつでも待っています。

2016年7月の読書メーター
読んだ本の数:3冊
読んだページ数:911ページ
ナイス数:739ナイス

τになるまで待って (講談社ノベルス)τになるまで待って (講談社ノベルス)感想
Gシリーズも3巻目で、いよいよ森先生得意の建物ものかぁ~(・・?と期待したのですが、φ、θに勝るとも劣らない(?_?)裏切られた感に溢れる作品でしたヾ(- -;)。今までに登場した建物トリックは、バカバカしい仕掛けながらもスケールの大きさがあり、感心しましたが、今回の仕掛けはチープ過ぎて悲しくなるほどでした。所々に真賀田四季の名前が散りばめられ、情緒もへったくれもありません。Gシリーズのコミカルな主役たちも、萌絵や犀川先生に留まらず、睦子叔母までが登場して場を乱してしまっては、影が薄くなってしまうのです。
読了日:7月26日 著者:森博嗣
Θ(シータ)は遊んでくれたよ (講談社ノベルス)Θ(シータ)は遊んでくれたよ (講談社ノベルス)感想
『φは壊れたね』よりも更に静かに進み、最後まで盛り上がることなく、幕を閉じた『θは遊んでくれたよ』。前半は、すっかり落ち着いてしまった萌絵の視点で進行し、ラブちゃんや国枝先生に加えて、何故か逆に落ち着かない状態の犀川先生まで登場するという豪華なキャスティングだが、『φは壊れたね』で初登場した面々は、影を潜めている。前作と同様に海月君の推測として暴かれる真相が、場所こそ違うが、断崖絶壁で犯人を追い詰めるミステリードラマのような感じがした。おそらく、まだ、これから繰り広げられる世界へのいざないの巻なのだろう。
読了日:7月21日 著者:森博嗣
Φは壊れたね (講談社ノベルス)Φは壊れたね (講談社ノベルス)感想
Gシリーズのオープニングに当たる『φは壊れたね』を読了しました。改めて読んでも全く色あせない森先生入魂の作品『すべてがFになる』、それに対して個性的な登場人物たちに違和感ありまくりの『黒猫の三角』と比較すると、落ち着いた性格と思われる山吹の視点を中心に描かれる物語は、終始一貫して静かに進行します。「もしかしたら本格推理?」という言葉が浮かびましたが、やはり叙述と言っても良いギミックがありました。おそらく森先生が書きたかったことは、エピローグに集約されており、それは考えさせられるテーマだとおもうのですが…
読了日:7月4日 著者:森博嗣

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