朽ちる散る落ちる | 本との出会いは、師との出会い。

本との出会いは、師との出会い。

智慧は、先生から指導されて身につけるものではなく、自ら学ぶものです。ですから、先生が本であっても、生徒の意欲が高ければ、学習の成果が期待できます。書店には、素晴らしい先生方が、時代を超えて、いつでも待っています。

 診察を待つ間に読もうと携帯した『朽ちる散る落ちる』。病院の待合室で頁を開いた時、土井超音波研究所の見取り図が見えたので、誤って『六人の超音波科学者』を持って来てしまったかと驚いた^^;

 Vシリーズもいよいよ9巻目に入り、最初は違和感を感じた登場人物のキャラクターも何とかつかめたのか、最初の頃よりもリラックスして読めるようになりました。あまり大きなうねりを感じませんが、結末に向かって盛り上がりを見せてくれるのでしょうか(^^♪

 密室を作るために人里離れた場所に建設されたかのようにすら感じる「土井超音波研究所」。その研究所の地下に封印された秘密とは何か(・・? 周防教授が独り言か寝言だったことにして欲しいと前置きして語った話に隠された真実は何か? 

 仕掛けが明かされるトリックと、明かされぬまま放置される謎、森先生の作品に立ち向かう時「誰が、何のために、どのようにして」という普通のミステリーに挑む時の心構えは、全く用を成しません。読者は、答えの記述されていない謎を発見した時、自らのミステリィが開幕したことを知るのです。

 それにしても、Vシリーズの警察は、リアリティがないですね(・_・;)


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