美ナビ展 | 本との出会いは、師との出会い。

本との出会いは、師との出会い。

智慧は、先生から指導されて身につけるものではなく、自ら学ぶものです。ですから、先生が本であっても、生徒の意欲が高ければ、学習の成果が期待できます。書店には、素晴らしい先生方が、時代を超えて、いつでも待っています。

美ナビ展:美術・芸術系学生と企業を結ぶ就活アート展 2010.3.12-28

テレビで紹介していたので、最終日になってしまいましたが、行って来ました。

印象・・・これでは、美術系学生の就職率が低いのは止むを得ないかな・・・


私は、桑沢デザイン研究所の卒業生なので、実践的なデザインを学びました。

そんな私の目から見ると、中には素晴らしい作品もありましたが、多くの

展示されている作品からは、それを制作した学生の実践的な能力が見えて

来ませんでした。


私が就職した1983年頃はよい時代でした。即戦力に繋がる能力が無くても、

アイデアでも、デッサン力でも、際立った力があれば、就職出来ました。

企業には、才能のある学生を育成する余力があったのです。

あれから27年の歳月が流れ、今はマーカーやパステルでスケッチを描いたり、

ドラフターで図面を描いたり、木を削ってモデルを作る時代ではありません。

スケッチは、Adobe illustrator+photoshopや、aliasなどのソフトで描き、

図面は、3D CADで描き、モデルは、3Dプロッターで制作する時代です。

また、今は、デザイナーが自分自身でリサーチして消費者のニーズを探索し、

アイデアを練り上げプロダクトアウトすればよい時代ではありません。

商品は、競合品のみならず、代替品を含めた厳しい競争にさらされます。

市場も、競合もグローバル化し、ニーズも多様化し、海外の競合からの

脅威もとても激しくなっています。デザイナーと言っても、マーケティング

活動への理解なしに、生き残れない時代になったのです。


おそらく、美ナビ展に訪れるた企業の雇用担当者は、山の中砂金を探し

精製する気などありません。彼らが期待していたのは、そこそこ精製された

金塊なのだと思います。


いずれにしても、美大も日本の産業振興のために、どんな学生さんを

育てなければならないか再考した方が良いと思います。

彼らを就職させなければならないのなら・・・