あちこちに
子供が居るらしい
両親が住む町に一人異腹の女の子が居るのは
小学生の時から
わたし、裏ルートから
情報仕入れて知っていました。
当時、母に訊ねてみるも
笑って
「居るわけないじゃん」って。
まあ、
母は
きっと
墓場まで持っていくのだろうな、と
わたしも
それ以上、その話しに触れたことはなかった。
父は昔から暴力をふるう人で
母はいつも
目がパンダになっていたし
わたしも
それはそれは
酷い虐待をうけて育った。
一度離婚した両親。
何度か父は行方を眩ましたが
必ず最後は家に帰ってきた。
その筋の人で刑期もあったと
きいている。
とにかく
滅茶苦茶な人なんだ。
昨日
母が
わたしに
ごめんね、聞いてね。
もうイライラが止まらない。
奴が先に死んだら
奴の妹に
全部、全部ばらしたい。
あいつ、あちこちに
子供がいるんだよ。
この町にも居るし
名古屋にも居るし
あと、どこだったか、まだ居るのよ。
わたしが先に死んだら
あなたも、姉ちゃんも
あいつの面倒見なくていいからね。
野垂れ死にさせてやって。
この町に居るのは知ってたけど
他は知らなかったー
ってわたし。
別に
なんのショックも感じなかった。
あの人は
そういう人だから
特段驚きもしないけれど
母がわたしに
真実を話したことが
驚きだった。
苦労させられたんだろうなあ。
父は
年寄りになった今も
意気がっているので
まわりはみんな大変迷惑し
苦労している。
わたしは
父より
母の寿命のほうが
永くありますように。
ただ、それだけを
願います。
揚げたてポテリコ
めっちゃ
おいしーい。
柔らかく
サクサクした
表現難しいけれど
とにかく
美味しい。