東京の区立図書館をまわって、
そこの区の沿革をちゃんと残しているかを勝手に調べるシリーズ。
まだまだ終わりにはしませんよ~(笑)
今回は(これを書くためには)全く現地に行ってないので、
まあ「手抜き」なんですけど‥‥
一応、最初にお断りさせていただきます。
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(墨田区ではありませんが)
私が数年前まで働いていた図書館では
住宅地図のような地元の「大縮尺の地図」はどんどん入れ替えてしまい
昭和以前のものは保存していませんでした。
わずかにある航空地図も昭和60年より前のものは、
貸出はもちろんコピーも不可。
問い合わせがあっても、そう答えるしかありませんでした。
他の区でも同様と思い、これは図書館はあてにならない!と
そのころからこつこつと古い住宅地図を集めるようになったんですが、
当時、一番欲しかったのが「墨田区」!
自分が小学校4年生まで育った場所だったからです。
持っている中で一番古いものが
文庫版の「はい・まっぷ」で昭和63年のもの。
墨田区の図書館にいけば、もっと古いものが(コピーはできなくても)
閲覧できるかな~
と、ずっと思っていました。
ただ、墨田区の図書館って、アクセス良くないんですよ。
他区から行こうとすると、駅から遠かったり
駅近でも京成線とか東武亀戸線とか・・・・
地元の方が便利に使えればそれで良いんですけど
他区の人間にとっては、押上とか錦糸町とかにあったらいいんですけどね。
どうやら、一番便利そうなのが、両国駅から徒歩10分の「緑図書館」だったので、
行ってきました! 12年前のことです。
そのときのことは、ブログにも書いていました。
区史の「資料編」がそれに相当するかも、と思い、
文京区の真砂図書館で実物をチェックしましたが、年表と統計の図があっただけ。
ただ、そのそばにこの本が並んでいました。
「墨田の地図 その二」
「墨田区立緑図書館」
と書いてあります。
住宅地図に近い「名入り明細図」もありますがこれは限定的なエリアで
全地域を網羅しているのは「地籍図」のみです。
実はすこし前からこの本の存在は知っていました。
というのも、この本、東京のほとんどの区の図書館に置いてあるのです。
価格表示がないので、墨田区が「寄贈」したのでしょうか?
そして、当時の中央館の「あずま図書館」でも「郷土資料館」でもなく
なぜ緑図書館??
というのが、ずっと気になっていました。
今日改めて奥付を見たら、きいたことある名前を発見!
小島惟孝さんの書いた本、私も読んだことあります。
名前で検索したら、こんな略歴が。
緑図書館の臨時職員から館長にまでなった人で
小島さんが居たから緑図書館が「地域資料の宝庫」となったのがはっきりしました。
在職中に編纂した「墨田区図書館叢書」は、ほぼすべての区で貸出可となっており
中央館でもない図書館がこういうことするのって、珍しいですよね?
周年行事で予算がついちゃったから、仕方なく作りました・・・
っていう本ではなく、作りたくて作ってるのが良いです!
ただ、きっと小島さんは物足りないまま退職なさったのでは?
「墨田の地図」も(奥付にあるように)旧向島区ができてませんからね。
上の略歴はここ↓からの引用ですが、
https://yoko5south.web.fc2.com/history/MDR944.pdf
個人的見解ながら、こんなことも書かれていました。
ひきふね図書館は地域資料の管理については消極的・・・
というような記述もありました。
(こういうの、「図書館あるある」です)
私が緑図書館でコピーできた地図も(緑図書館の蔵書ではなく)
本来はひきふね図書館(←当時はあずま図書館)の閉架に入っているものを
緑図書館で複写して常備してくれていたようで、
たまたま行ったのが緑図書館と言う、すごい偶然!
「ひきふね」から貴重資料を丸投げされそう?な
「郷土文化資料館」は隅田川沿いにあるので、
ここは、今月中には、お花見がてら行ってこようかな?
今回は「取材」なしで書いてしまったので、続きはいずれ書きます。