昭和20年代後半くらいの神保町の地図で

こういう手書き風の広告付きの地図があって

よくほかのブログやTwitterで引用されているのを見るんですが・・・・

 

 

出典がわからなかったのと、

地図にしてはあまりにざっくりで、どこまで信頼できるかわからなかったので

今までスルーしていました。

 

 

上のオレンジの枠の部分は、下のオレンジ枠と同じ場所の拡大図なんですが

「広文館~丸善」で位置関係はわかるものの、地図と呼んでよいものか・・・?

店の広さはまったく無視されているし、道路の形も適当すぎ!

 

住宅地図でも火保図でもなく、なんの地図だろう?

当時の町会とかで作って住民に配った地図かと思っていたら

ようやく出典がわかりました。

 

「東京風物名物誌」

 

1951年から56年にかけて、魚住書店から出版された東京のガイドブックのような本でした。

神保町以外の街の地図もあるようで、これはちょっと見てみたい!

図書館を探したんですが、すべて禁帯出の扱いでした。

 

オークションサイトでは見つかりませんでしたが、

「東京の古本屋さん」には複数、お手頃価格で出品されていました。

 

どうしようかな?

 

 

「専大前」が「東大前」に誤記されていたり、改定版のくせにミスも訂正されていなくて、

地図としてはアウトなんですが、懐かしいんですよ~!

 

 

ためしに、今もある店の一部に赤印をつけましたが、

このほかにも

「柏水堂」や「神田ブラジル」の店の場所の場所が移ったこともわかるし

昔の神保町を知っている人と2時間くらい語りあかしたくなる地図です。

 

広文館(書店)の下に「ピオバ」とありますが、

これは「ピオバ楽器店」のことで、さぼうるの手前にあった

楽器や楽譜の取次をするような地味なお店で

「ピオバ」という店名が気になって、(一度も利用したことないくせに)

よく覚えています。

 

 

 

実は、この靖国通りとすずらん通りの間の路地で今の夫と出会ったので

このエリアは、個人的に思い出深い場所なんですよ。

 

上のざっくり地図だと埒があかないので、もうちょっと詳しい住宅地図で・・・

 

 

 

 

 

 

ピオバ楽器社がとなりの村田簿記と共にビルになって

もう30年近く建つのですね。遠い昔の記憶になってしまいました。

 

個人的には、この3枚の地図だけで何時間も思い出に浸れるのですが

ここで書いても需用がないので止めておきます。

 

喫茶「さぼうる」は今もあって、よく行列を見かけるので、

この路地はそんなにマイナーではないかもしれませんね。

ただ、私は「きゃんどる」とか「李白」のような静かな喫茶店が好みで

「さぼうる」はずっと避け続けてきたのですが

今となっては存在してくれてるだけで愛おしいです。

 

40年ぶりくらいに行ってみようかな?

今もコーヒーにピーナツがついてくるのかな?

 

 

つづきはこちら