昨年、4月に発生した知床での遊覧船沈没事故。

 

事故後、まだ6人は行方不明の状況です。

 

そうした中で、遺族に対する補償金の話が出てきました。

 

真偽は不明ですが、事故発生直後に遊覧船を管理する会社社長記者会見で保険に関して、責任保険について、「今回は乗っていた1人につき1億円、26人乗りなので最大26億円」と話していました。

 

しかし、当時から賠償責任保険は上限3千万円が一般との話も出ていました。

 

そして、先日一部マスコミがスクープで報道した内容では、補償額として8千万円を支払う和解案を提示しています。

 

1億円には至りませんが、8千万円もかなりの高額であり、人の命をお金に代替えは出来ませんが、和解案としては妥当なようにも感じます。

 

ただ、問題なのは支払い方法。

 

毎月、5万円の支払いを提示しているとか。

 

年間60万円で、132年と少しの月数です。

 

その頃に、この会社は存続しているのか?また、貨幣価値として5万円の価値が将来的に、どのくらいの価値まで落ちるのかも分かりません。

 

26人が死亡もしくは行方不明ですので、全員同額にすると、月130万円、年間1,760万円を会社が遺族などに支払うことになります。

 

2022年の東商リサーチの調査では、全国の旅客船事業者のうち7割が売り上げ1億円未満の零細企業が占めているとか。

 

これでは、和解金の支払いもままならないと思います。

 

最初に、保険金の話などしなければ良かったとも思いますし、管理会社が誠意をもち、完済まで支払うのかの疑問も残ります。