ガマズミさんの漫画日誌(百合色)

ガマズミさんの漫画日誌(百合色)

購入した漫画の感想を書いていきます。
基本的に百合や女の子同士の友情が描かれたもの中心に取り扱います。

単行本は基本的にKRコミックスが発売する月末28日くらいにまとめて注文しています。
最短で3日、最長3週間で家に届きますので、情報が多少遅くなります。

前回の続き始めます。

今回でシリーズ最終回です。

 

百合姫20周年おめでとうございます!!!!

 

 

とことで。

ネタバレ含む感想。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【うそつき まにお】

 

初恋は実らないお話。

 

「トラちゃんはどうしてそんなに優しいの?」

「うさぎのことが大好きだからよ」

「私もトラちゃん大好き!」

 

ほほえま。

幼い子のやり取り。

自分の想いを素直に人にぶつけられる年頃ですね。

 

「あのね。好き同士だと結婚できるんだよ」

「そうなの?」

「じゃあ私将来トラちゃんと結婚する!」

 

無邪気なもんだ。

大抵言った方は忘れてるよね。

言われた方も本気にはしてないでしょうけれども。

 

そんな二人の少女の物語。

時は経ってそのうさぎさん。

 

「彼氏ほしいなぁ~~……」

 

そんなもんですよ。

幼き頃の約束は真に受けてはいけない。

それが大人ってもんですが、言われた方が同じくらいの子だった場合はどうでしょうか。

 

年頃なうさぎさんは成績トップでバスケ部エースの吉沢くんがお目当てのようでして。

これが違う漫画ならテストで失敗して通信教育を始めて意中のカレもドッキドキみたいな展開なんでしょうけれどもここは百合姫。

百合姫なのですが、うさぎさんは絶対に恋が成就すると噂されてるおまじないに頼るようです。

何が何とも吉沢くんをゲットしたいようです。

 

今気づいたんだけど、もし仮にうらないが効いて恋が実ったとします。

吉沢くんの意思はどこへ行ったのでしょうか。ちょっと怖いですね。

 

ちなみに作中では皆がそのおまじないをやっているようで、その成功サンプルが近くにいる男女のカップル。

リアリストなトラさんは全く信じてないようです。ボクも全く信じていません。

そもそも皆がやってるならそこらしらカップルだらけですやん。成功例その一例しかないですやん。

 

その例のおまじないのやり方。

『材料』

・お互いの髪の毛

・ぬいぐるみ

・塩水

 

『手順』

ぬいに髪の毛入れて塩水に浸して(以下略)

 

低年齢向け少女漫画とかに載ってそうなヤツだ。

こういうのはボクは学年誌で読んだ頃あります。信じる信じないはともかく、やってみたくなるよね。

準備したり試してみたりが楽しいんですよ。特に恋に恋する乙女は。

 

さっそくうさぎさんは材料集めに。

一番の難関でもある吉沢くんの髪の毛をどう手に入れようか悩んでいます。

素直に頼む=告白みたいなものですけぇね。

 

ここで衝撃の事実なのですが、うさぎさんは吉沢くんとお話したことないんですってよ。

それ絶対に吉沢くんのスペックが好きなだけなやつですやん。有能な人に惹かれる気持ちも分かりますけれども。

人の恋は自由だけどそういうのはちょっともにょるますね。

 

悩んでるうさぎさんに助け船。

トラさんが同じ部だから髪の毛取ってこよっか、と。

 

その言葉にうさぎさん大喜び。トラさんに抱き着いて感謝の言葉も。

高難易度な吉沢くんの髪の毛を手に入る伝手が見つかったのですからそりゃ喜びますよね。

喜ぶうさぎさんに対して無表情なトラさんのこの温度差が気にはなりますが。

 

材料を全て用意して始まるおまじない。

うさぎさんは真剣に恋の成就を願います。これ百合姫っすよね?

 

それから毎日そわそわなうさぎさん。

時間経過と共に現実を突きつけられてしまってやさぐれて。

 

「すぐに効果が出るわけじゃないのかもね」

「ちょうどいいじゃん。つき合う前に準備しとこうよ」

 

そう言ってうさぎさんを慰めつつお出かけに誘うトラさんです。

デート用の服を買いに行って甘味を買って食べ歩いてとそれこそがデートじゃんって感じのおでかけ。

 

むしろそれがとても楽しくて。

これなら別に彼氏いらないじゃんって新たな気づき。

 

ちょっと起訴ワードが出そうになった。

あれだけ夢に見ていた吉沢くんとのアレコレはどこへ行った?

 

うさぎさんはトラさんがいてくれればそれでいいやと結論付けました。

小さい頃からずっと一緒でいつも助けてくれて。

本当に大切な人は吉沢くんじゃなくてトラさんだった、と。

そして勢いのままトラさんに……!!

 

そのおまじない。

もし想う相手が被ったらどうなるのでしょうか。

相反する別のおまじないが横やりしてきたらどうなるのでしょうか。

 

そしてここは百合姫でした。

百合姫でした。

 

 

 

 

【端々と安寧 岩見樹代子】

 

持つものと持たざるもののお話。

 

放課後の帰り道、ゲリラ豪雨でずぶ濡れの端々さん。

バス停でちょっと雨宿り。

 

タオルで顔を拭いていたらやってきたのがお嬢と呼ばれる安寧さん。

優雅に傘をさして歩くその姿はお嬢の名に相応しく、背景に百合の花が出ていそうまであります。

 

挨拶と軽口をかわしつつ始まる二人での雨宿り。

お嬢の口から出る言葉は正に上流階級。相手の事を下に見てるかのような物言い。

そして始まるテンプレのようなツンデレ発言。

 

「あ……そ、そうだわ。傘をさすの疲れてしまったから貴女が持って……」

 

照れながら言葉にちょっと詰まりながらいうコレ。

わざわざ雨宿りしてる端々さんに立ち止まって声をかけて居座るツンデレお嬢にこそ相応しい。

ちなみにさすがのボクでも傘をさすの疲れたから傘持ってとは言った事がない。

精々かばんレベル。逆に気が利かないなーとまで思ってたりもしてる。

 

お嬢がツンデレ発言をしてる途中で急に制服を脱ぎだす端々さん。

濡れた物を着たままだと体温奪われて風邪ひきますけぇね。

急な出来事で何してるの? とお嬢は問いかけますが、彼女から出た言葉はまた別のもので。

 

「かわいいっすね~」

「えらいっすね~」

「すごいっすね~」

 

ツンデレ発言の前に私の事を褒め称えろみたいな事を言ってたみたいで。

それがその賛辞の言葉。ざつ過ぎる。多分馬鹿にしてそう。

 

それでもこのツンデレお嬢はその賛辞がとてもお気に召しているようで。

嬉し恥ずかしなところですが今はそれどころじゃなくて。

 

「笹沼端々何してるのよ」

 

濡れて気持ち悪いからと端々さんはシャツまで脱ぎだして。

その姿はお嬢には刺激が強かったみたいで思わずツッコミを入れました。

それでも彼女の手は止まらず、シャツを搾ったり濡れた体を拭いたりすると会話がどこか噛み合ってないようです。

破廉恥な行動にお嬢は注意をするのですが、端々さんの脱いでる所をしっかりと見ているのは彼女がむっつりだからなのでしょうか。どこか嬉しそうなまであります。

 

急に思い出したからなのか、端々さんがどうしてお嬢が今日の水泳の授業をお休みしたのかとたずねます。

残念だったという言葉をのせて。

 

「……どうして?」

 

お嬢は気になりますよね。

何で自分が水泳休むと残念だったのか、と。

 

「ご存じないです? お嬢の水着姿、ファンが多いんですよ」

「可愛いすぎるから」

 

漫画にはイメージ図が載っているのですが、確かに可愛い。うきわがチャームポイント。

お嬢以外だと許されない装備だとは思いますが。

 

そしてぽつぽつとお休みした理由を語り始めます。

毎月のアレです。そしてソレがある事に苦しんでいるようです。

体調面だけでなく心も。

 

「力もなくて」

「足も遅くて」

「泳ぎもダメで」

「背も小さくて」

「胸やお尻だって……」

 

いつまでも子供っぽいのに

体の内側が女になっていくのは

すごく気持ちが悪い

 

「大嫌いだわ、こんな体……っ」

 

月の物の影響から不安定になっているのもあるでしょう。

定期的に襲ってくる体の不調がずっとこれから続くと思うと嫌にもなるでしょう。

第二成長期特有の体の変化に対して心が追い付かないのかもしれません。

 

人間なら誰しも悩める時期ではあります。

そしてそれは自分自身が気にしなくなるまで続く永遠の悩みでもあります。

自分の体で嫌いな部分があると、そのうち自分自身も嫌いになっていってしまいます。

 

心配そうに端々さんがお嬢に声掛けをしますが。

お嬢は何の遠慮もなく端々さんに対して悪態をつきます。主に体型について。

端々さん色々大きいですもんね!(しぼめ!!)

 

そしてこんな所で着替えるのは非常識だとお嬢さま。

それとも自分に対して当てつけのつもりかと言葉は止まりません。

 

「んじゃあ見なきゃいいでしょう」

 

そういう問題じゃない。

確かにその場にいるのはお嬢だけですが、それは今だけの話であって。

そもそも公共の場で服を脱ぐのはボクの常識を当てはめても非常識すぎる。

 

「……それとも、見たいんですか? お嬢」

 

端々さんはお嬢の手を取りながら。

目と目をしっかり合わせながら。

 

これ絶対端々さんはお嬢の事をからかってますよね。

もしくはお嬢に見て欲しい気持ちもあるけど虐めたい気持ちもある愛情のひとつ。

 

文句を言うお嬢ですが粛々と着替えを始める端々さん。

下着は大人っぽい黒を着用してます。

なぜ知ってるかはお嬢が指のすきまからしっかりとのぞいているから。

 

そして下着姿(黒)の端々さんがブラのホックを外そうと手を掛けたその時。

お嬢はそれ以上は、と強い口調と共に手を出し止めに入りました。

横目で見てたのか、そのお嬢が止めに入る所を軽々とかわし、そのまま壁に押し倒す俗称壁ドンを決めました。

 

「やぁっぱり見てたんじゃないですか。えっちなアンネお嬢様」

 

押し倒した端々さんは黒の下着姿!!

身長差もあるので端々さんの無駄な脂肪があるところにお嬢の顔がうずくまってます。

これが持つ者の強みですか。しぼめばいいのに。

 

そこから端々さんはお嬢の事をからかいつつも、まじめな話を交えて。

これも貴女も同じ女の体よ、と優しく諭します。

どんなに違って見えたとしても私たちは等しく特別な宝物だと。

自分の体が嫌いだと苦しんでいたお嬢を慰めるように、好きだと思ってもらえるように、と。

 

どんなに世間では見た目が素敵だと持て囃されてても。

世間の評価と自己評価が一致していなければただの苦痛であって。

恐らく周囲からは可愛いと評判のお嬢。でも本人はとても苦しんでいて。

その苦悩を知った端々さんがお嬢を肯定し、好きでいていいんだよと。

 

体をはったその説得。

お嬢はどのように受け取ったのでしょうか。

間違いなく心には刻まれたと思います。黒の下着姿が。

 

そしてそれが楔となって。

彼女達の関係はどのように変化していくのでしょうか。

自分なら即落ちでしょうね(笑)

 

 

 

【バニーガール拾いました。 竹嶋えく】

 

初デートはパチ屋なお話。

 

日付が変わりそうな時間までお仕事。残業残業の繰り返し。

休日は何もせず休息するためだけの日。ハリのない毎日。

 

学生の頃は良かったと懐かしむ。

大好きな先輩に恋い焦がれ、毎日がキラキラしていた。

 

家に帰ってもむなしいだけ。

神様になんだっていいから心ときめくプレゼントを願うこの女性。

 

働くためだけの毎日。

現代社会の闇といいますか。ボクもちょいと触れたり体験したりとあります。

そういう時の通販の使用頻度すごいことになってます。ストレスすごい。

そういう人は転職をオススメします。それが楽しい人はそれが天職です。

 

神に救いを求めてる末期な女性。何度願っても叶わなかったようで。

今日も駄目だろうな、とおうちの玄関にたどり着いたその時、そこにはバニー姿の女性がしゃがんで待っていました。

神様の初プレゼントはバニーガールでした。

 

んなわけあるか!!!!

それならスカートが似合いそうなちょっと気弱で大人しくて可愛い男の娘がボクの家の玄関の前で待ってたはず!!!!

信仰心が足りないのでしょうか。しゅーきょーアレルギーなボクには足りないでしょうね(笑)

 

それはともかく。

玄関の前にいるバニーガール。近所の人はどう思っているのでしょうか。

現代社会の闇のひとつ、隣人に無関心ってやつでしょうか。つーほー案件のような気もしますが。

 

そして次の日。

そのバニーガールだった人は毎日労働に勤しんでた女性の先輩だったようで。

しかも学生の頃恋い焦がれていたその先輩がおうちに一緒に住んでいます。

 

そのバニーガール先輩は家主がお仕事でがんばってるところで室内喫煙をかます勇者でして。

昨今非喫煙者のおうちだったり賃貸だったりすると面倒ですよね。しかも換気扇前やベランダで吸うのも隣人の迷惑になるとか。

喫煙者にとって世知辛い世の中だ。ボクは吸った事ない人間なので大変だなーとしか。

 

それでも昨日までこの世に救いをと神に願ってたとは思えないほどの笑顔を見せる女性。

現状ヤニカスっぽくても学生の頃はとてもいい感じだった初恋の人が同じ生活空間にいるのですから。

そして先輩が卒業する時に第二ボタン欲しいと言えなくておうちで落ち込んでた事をたまに思い出したりする程度の人。

 

初恋の人。未練たっぷり。

麻雀ならダマでハネ満ですね。

例えヤニカスでちょっとアレっぽくても神に感謝をするくらいには幸せになれそう。

 

幸せに乗じて卒業式の時に第二ボタンがもらえなくて後悔している事を告白。

バニー先輩はあっけらかんとそれなら言ってよーと当時も今もあげる事に問題無かったようでして。

バニースーツのボタンでも良ければ、と先輩は積極的ですが女性はその服の形状から遠慮することに。

 

過去の後悔告白ついでになぜ先輩はバニーガールの恰好をしているのかを問いただします。

多分誰もが気になってるところですよね。ボクも気になってます。ムダ毛処理や着替えに関しても。

 

それを尋ねられて一瞬無表情になりますが、すぐさまそれは秘密と明るく可愛くあざとく返答。

誰しも隠したいものはあるのでしょうが、多分誰しも気になるのです。その姿。

 

それを紛らわかすかのように食事を楽しみつつ今日は華金だからとビール飲もうぜ、とバニー先輩。

いつの間にか買ってきたようですが、どうやって買いに行ったのか私とても気になります!

 

そして始まる飲み会。

そしてすぐに終わった飲み会。バニー先輩お酒弱すぎ。

 

ぐでんぐでんの先輩を寝床に運ぼうと頑張る女性ですが酔っ払いの先輩はいつも以上に重たくて。

ちょっとしたつまづきで転んでしまい被さってきて。

酔いのせいもあるのかバニー先輩は少しつっこんだことを聞いてきました。

 

「カノはさ、なんで私の第二ボタンが欲しかったの?」

「私のこと、好きだったから?」

「今は?」

「バニー先輩の私も好き?」

 

答えられない女性。

悩んでるとかではなく、恥ずかしくて。

 

「ねぇ、カノ」

「このままバニー先輩の恋人になっちゃえば?」

 

という夢を見た気がする女性ことカノさんです。

お酒の飲み過ぎはよくないですね。何でもほどほどが一番です。

ひどかったのはバニー先輩だったような気もするのですが。

 

とまあ夢か現実か分からないまま先輩と朝のあいさつ。

あいさつは大事です。きちんとしましょうね。(耳が痛い)

 

お互いおはようのあいさつをした後に先輩がこれもあいさつと言わんばかりのちゅーをかましてきました。

先輩は恋人なんだからいいだろ、と言ってきますが恋人ならいいのかもですが個人的には顔面やお口をきれいにしてからして欲しかったりとか思いますが。

 

つまり昨日のアレは夢じゃなかったようで。

そしておそらく了承の答えがあったからなのか恋人関係が成立しているみたいで。

学生の頃憧れていたあの先輩と恋人同士になれました。神様も良い仕事してくれますねぇ。

 

その流れで今日は土曜日だからとバニー先輩から初デートのお誘い。

やってきたのはパチンコ屋。こんなデートあってたまるかとはカノさんの心の叫び。

それでも嬉しそうにパチンコを打ってる先輩を見てまぁいいかとなるのは惚れた弱みでしょうか。なるかなぁ。

 

別の日。

お仕事終わっておうち帰って先輩はお風呂の時間。

帰ってきた事をお風呂にいる先輩に報告すると先輩は一緒に入ろうと提案してきて。

 

恋人同士ならではのラブラブでほほえまなお風呂タイム。

一緒に湯船につかるなんて何て素敵なシチュエーションでしょうか。はずいから電気消して欲しいとは思う。

お風呂でいちゃいちゃしてたら恋人の裸くらい見慣れなよと先輩は言いますが、好きな人の裸なんて中々慣れないと思います。

でも、カノさんは恥ずかしがりつつも幸せそうです。

 

それからも毎日同棲生活が続き。

普段の生活もデートも先輩と一緒に楽しむカノさんですが、先輩はバニー先輩のままです。

そのバニー先輩と一緒にパチンコ屋に行って楽しめるくらいなので同棲生活も順調なのでしょう。

 

その同棲生活が始まってひと月後のある日。

今日はバニー先輩の誕生日だからとカノさんは先輩が楽しめるように、と色々と準備を始めます。

 

何も無かった毎日が先輩のおかげでバラ色になったのもあるのでしょう。

ただ恋人の誕生日を祝う、という以上に張り切っています。

先輩の実家のタコさんウィンナーが入っているお味噌汁を作ろうとしてるくらいには。

 

色々と尽くすカノさんですがダメ人間に引っかかった女のようにも見えます。

それでも毎日楽しそうだからとても幸せそうでいいんじゃないでしょうか。

そういう毎日がずっと続くと思ってたところに事件は起こりました。

 

なぜバニーなのか。その先輩は初恋の人でもあるあの人なのか。

なぜその姿で玄関の前で座っていたのか。そもそも先輩は人間なのか。

そもそもこれは現実なのか。神様が都合の良い現実を見せてくれてるのではないのか。

 

色々想像してしまいますよね。

自分は【自主規制】と予測してましたが違ってました。

カノさんとバニー先輩はどのような結末を迎えたのでしょうか。

 

幸せとは何でしょうか。

人の不幸も自分の幸せも愛する人と一緒に分かち合えた時なのかもですね。

 

愛する人とは。

絶望の淵にあっても喜びと後悔の思い出と共に蘇るあの人の事なのかも。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

百合姫20thアンソロジーを読み終えました。

記念アンソロという事で作者さん達は思い切って好き好きに百合漫画を描き上げたように思えます。

そしてずっと追いかけてる百合姫の20周年を久々のいつもの感想を書く事でお祝いできたことがとても嬉しいです。

 

あっと言う間の20年でした。

百合姉妹を含めるとそれ以上です。

最初の頃はマイナージャンルでもあった百合が今では当たり前のように描かれています。

 

百合姫ががんばったからこそ定着できたジャンルだと思っています。

恐らく厳しい時もあったと思います。

でも、こうやって20周年おめでとーと言える事ができました。

きっと10年後の30周年も何事も無かったかのようにお祝いできるような気がします。

 

 

やっぱり百合姫は最高ですね。

これまでも、きっとこれからも大好きです。

 

 

百合姫20周年おめでとうございます!!!

 

百合姫20thアンソロ感想シリーズも今回で最終回。

残り3作品と思うと寂しい気持ちもあります。

 

と、その前にここで百合姫の歴史をおさらい。

感想はまた次回のブログで。

 

 

 

とことで。

主観たっぷりな感想始まります。

※個人の感想なので事実と異なる場合が多々あるかもです

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この20年で百合姫も色々ありました。

最初は休刊した百合姉妹が百合姫として復活。

季刊誌として発行されてた百合姫に手ごたえを感じたのか、今度は男性でも読み易いようにと萌えを取り入れた百合姫Sを同じように季刊誌として発行。

 

百合文化が根付いてきたところで百合姫とSを併合して隔月刊化。

そして時代の求めに応じるかのように月刊化!!

 

その間にも百合姫作品のアニメ化という大ニュースもありました。

どうしても百合という題材からなのか、男性読者が少なかったところにゆるゆりの大ヒット。

雑誌の方もゆるゆりを一度に4本掲載とかかなり無茶な事をやってたように見えましたが、アニメから入った読者を逃がさまいとするその方針は経営側の判断としては正しいと思います。

 

犬猫やゆるゆりはきらら系とかで女の子同士のあれこれに萌えを感じ、百合という下地ができた人に対しての作品のように思えました。

作品としても面白いけど、百合の良さも描かれていて百合入門者でも百合好きでも満足のいく内容。

 

そして捏造トラップやcitrusなど今までと違い百合が主でも受け入れられるという状況の中で作られたアニメ。

特にcitrusは相当の反響があったみたいで、このブログのPVがいつもよりも数倍跳ね上がりました。

(瞬間風速で言うと桁がひとつ違うレベル)

 

そして雑誌カラーを変える為の思い切った政策として新連載10本。

あれはビックリしました。

思い切った血の入れ替えに対して当時は賛否両論だったように思えますが、ボクはどちらかというとアリだと思ってました。

 

百合を主としたままだと、百合の好きな人なら読み続けるけどきらら系で百合に興味を持った人だとちょっと敷居が高いと思いますし。

百合姫なんだから堂々と百合だけをやっていけばいい、みたいな意見を見た事もありますが、それで雑誌や単行本が売れるのならそれでいいと思います。

 

他社が発行した本が軒並み無くなったことを考えると、専門店みたいな売り方ではダメなのかなって。

企業体力があるのならひとつくらいは採算度外視で浪漫なものを作り続けてもいいんでしょうけれども、それは時代が許さない。

本当に紙の本って売れなくなってきてますよね。

 

そんな中でファミレスのメニューみたいな感じになった百合姫ですが、ボクはこれはこれで好きでした。

気楽に読める作品もあれば百合に拘った作品もあり。

こだわった百合だけを読みたい読者の人には物足りないかもですが、百合の良さを広げるという意味ではとても良い誌面だなと思ってましたし。

新連載10本の中でも私に天使が舞い降りたや私の百合はお仕事ですという方向性が違う作品が長寿連載となったという事は、ゆるい百合もしっかりとした百合も雑誌の中で受け入れられたわけでして。

 

大事なのは継続するという事。

こうやって20年も継続できたというのは百合が受け入れられるようになったから。

時代に併せて誌面を柔軟に対処してきたからだと思います。

 

今では他の普通の雑誌でも百合表現がふんだんに使われたり百合作品があったりと、それは間違いなく百合姫ががんばってきたからだと思います。

その雑誌のがんばりも、百合が好きな作家さんが百合姫で才能を発揮してくれたから。

百合が好きな人が雑誌を買って読んでたから。

色々な事がかみ合った結果がそう言う事なのだと思います。

 

20周年ということですが、これからも百合に関しては百合姫がやっぱり一番だよねって所を見せつけていってほしいです。

そして10年後も百合姫30周年おめでとーって言えるようなブログが書けるように未来の百合に期待したいものです。

 

 

 

 

雑文終わり。

ありがとうございました。

 

次回のブログは20thアンソロ感想の続きです。

 

百合姫20周年おめでとうございます!!

 

前回の続きです。

漫画作品は9本あるので3本ずつ書いてます。

今回は4本目から行きます。

 

暑い日が続いていますが水分塩分の補給はしっかりと。

ラーメンスープ完飲がオススメです。

こうやって大義名分ができるので助かりますね。

 

 

 

 

とことで。

ネタバレ含む感想。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【井の中の空を知らない ゆあま】

 

考え方ひとつで世界が変わるお話。

 

田舎と都会どちらがいい? みたいなお話は良く聞きます。

聞くのですが、そもそも田舎=山奥で列車は汽車で1両、バスは一日2本くらいの畑と田んぼという認識。

そして都会は東京都心のようなコンクリートジャングル。

 

ちょっと極端すぎませんかねぇ。

どちらにしても住めば都だと思いますけど。あと本人次第。

自分は大都市に繋がってて時間複数本ある路線沿いの始発駅付近で風光明媚ないいとこ取りの場所がいいです。

人の多い所は苦手だし、田舎過ぎても車ありきな場所だとちょっとしんどい。

健康なうちなら田舎でもいいけど、年老いた時の事を考えるなら都会の方がいいかも。

 

夢がないですね(笑)

現実を見すぎでしょうか。

 

本編では田舎暮らしの人で若いうちによく見られる症状を発症しているJKが都会に憧れていて。

ネットで見られるようなキラキラな都会暮らしに対して田舎暮らしに良い所はひとつもないと窮屈さを感じています。

都会に生まれてたらどんなに良かっただろうって。

 

自分の周りでもそういう人いました。

都会に行きたい。田舎暮らしは何もなくて面白くない、と。

普通に近場にカラオケ屋とかボウリング場もあるし、もちろんゲームセンターもありました。

ファミレスだってあるし、ジャスコ的なものだってありました。

 

そういう感じなので自分では不思議に思ってたのですが、一度東京へ行った時に何となくその人達が言う言葉の意味が分かりました。

東京って溢れるほどに色々なお店があるし、何より人が多い!!

多分それらがお祭りのように見えてしまって自分もその場にいるだけで高揚感が生まれたりもしました。

そういう意味かって。

 

その時はそう思ってたのですが。

数年後気づきました。毎日お祭りってちょっとしんどいよね。

 

でもそれはその人の性質によるんじゃないかなって。

ボクには合わないとは思いましたが。

 

そして田舎暮らしに不満なJKの鹿野さん。

そんな毎日にひとつの変化。東京からの転校生。イマドキなゆるふわの女の子。

東京からという言葉に反応し、楽しそうな転校生の姿を見て憐れんでいます。

 

どこまでもこの鹿野さんは住んでいる場所に対して不満が溜まっているのでしょうか。

そういうのはティーンだけの特権と言えばそれまでですが。

 

その日の放課後。

急いで駅に向かったけど帰りの列車に間に合わず、次の列車が来る一時間後までどう過ごそうかと考えていたところに今朝の転校生がやってきました。

 
「鹿野さんだ~。私、今日同じクラスに転校してきた茅場くるみっていうんだけど~」

「覚えてるけど……。転校生なんて珍しいし」

「え~うれし~!」

 

自己紹介大事です。

大事なのですが。話し方。

 

鹿野さんは茅場さんにこっちに引っ越してきて驚いたでしょ、と世間話。

・推し活なんてろくにできない

・なんにもなくてつまらないところ

 

「せっかくなんでもある都会に住んでたのに、こんな不便でつまらないところに来ちゃってかわいそ」

「青春らしいことなんてろくにできない。ずっと住んでる私が保証するよ」

 

自虐しつつも相手に喧嘩を売ってるかのようなその物言い。

ここでストリートファイトが始まってもあまり文句が言えない気もしますがどうでしょうか。

 

そんな初対面でアレな発言に対して茅場さん。

ほんの少し考えた後にこの辺に住んでるのなら案内してよ、と笑顔で返す。

嫌な空気になりかけたところへ自分と相手が楽しくなる方向に導いています。

 

一時間も座って待ってるのも暇という事で案内開始。

茅場さんのリクエストで神社へ。

 

鹿野さんにとっては何の変哲もない神社。

でも、茅場さんにとってはとても新鮮な場所。

・境内に鹿

・大きな鳥居

・大木だらけ

 

普通に想像して、普通に凄そうな神社に思えます。

神社に鹿は初めて見たって茅場さんも言ってましたが自分も神社に鹿は初めてですし、何か凄そうな歴史ありそうでワクワクします。

 

堪能してる茅場さんに対してちょっと意味分からないという感じの鹿野さん。

なんにでも感動する人なのか? と割と失礼な事を思ってたりもしてますが、まさしく現地民と旅行者の空気感です。

そこで生まれ育ってたら客観的に見ると凄いものでもそれが普通と思ってしまう。あるあるですね。

 

「楽しかった~。ありがとうね、案内してくれて。」

「……そんなに楽しかった?」

 

鹿野さんにとって、今日案内したコースはおばあちゃんのお散歩コースみたいなものであって。

女子高生の放課後はもっと華やかでカラオケ行ったりプリ撮ったりするもののようでして。

 

「確かに東京だったらそんな感じだけど……チェーン店ばっかりだとありきたりじゃない?」

「こういう過ごし方、特別な感じがしてすごく素敵だと思うな」

 

分かる。

茅場さんの言い分も鹿野さんの気持ちも。

 

茅場さんはずっと東京で過ごしてきたから今日みたいな田舎での過ごし方が新鮮に感じてるのかもしれない。

でも、鹿野さんにとって茅場さんの過ごしてきたソレは鹿野さんにとって憧れそして欲しているものであり、それを体験すると今日茅場さんが感じたまさしくその特別を感じるのではないのでしょうか。

 

鹿野さんはそんな感激の言葉に対して贅沢なヤツ、と心の中で返答。

田舎に不満を感じ、都会に憧れを持つ思春期にその喜びの言葉は嫌味としか取れなさそう。

 

正反対な空気感を持つ二人がぶらぶらと歩いていると人の数が増えてきて。

帰宅ラッシュ? と問いかけると今日は花火があるから、と思い出したかのように返事をする。

 

「花火!? 行きたい! 行こうよ!」

「え……でも会場行きのバス激混みだし……」

 

この温度差よ。

行動力の塊すぎる。急に言われても困るし、何よりこの二人さっき出会ったばかりだし。

これがリア充なクラスカースト上位陣の振る舞いなのでしょうか。ボクにはできない。

 

会場行きのバスが激混みという事は会場も激混みしてそう。

花火大会というのを言われて思い出すくらいですから、花火に対して特別な感情を持って無さそうですし。

鹿野さんは行きたくないんでしょうねぇ(笑)

 

「歩いて行こうよ!」

「え……片道30分とかかかるんだけど……」

「歩くの好きだから全然いい……!」

 

よ く ね え よ !

 

渋る鹿野さんにそんなのお構いなしな茅場さん。

あと片道30分って結構距離あるよ? 心の準備なくいきなりそれを要求してくるのちょっとわんぱくが過ぎますよね。

 

「あ……門限とかある? なら難しいよね……」

 

そ こ じ ゃ な い ! !

 

一応気遣いはできるのにはびっくりしました。

でも違うんですよ。往復一時間歩かせる事の方を気にして欲しいんですよ。

せめて自転車でなら分かるんだけど。

 

しょんぼりとした茅場さんに罪悪感を覚えたのか、混む前に帰るのなら、と妥協します。

花火なんてただの炎色反応でしょ、と心の中で思う割りにはつき合いの良い子だなって思ったりもしますが。

自分の憧れの東京の子だからなのでしょうか。それとも茅場さんの積極性が成せたのでしょうか。

断り切れない鹿野さんの性格だからという可能性もあります。

 

歩いて会場に向かってる最中でも、都会ならバスとか電車とかもっとあって移動が楽だとか。

やっぱり田舎は嫌だとか。花火でもちょっと見たら満足するでしょ、と悪態ばかり。

 

多分だけど、都会はバスや電車の本数は多いかもだけど……それ以上に人が多いような気がする。

キャパ足りて無さそうですし。山手線とか。

 

苦労して歩いてどうにか到着。

それからも会場周辺で開かれてる屋台を堪能してる茅場さん。

それに付き合っているうちにおうちに連絡入れるのを忘れてた事に気づいて対応を考えてる鹿野さん。

ついでとばかりに帰りの事を相談したくて彼女の方を見ると、空を見上げてうっとりとしてて。

 

「綺麗……」

「え? 花火まだでしょ?」

 

茅場さんは広い夜空に感動しているとのことで。

空は広いでしょ、と何当たり前の事を言ってんのって感じの鹿野さん。

 

「東京じゃビルばっかりでこんなに綺麗に見られないから……こっち来てびっくりしたの」

「田舎っていいね。遮るものが何もない」

「私が好きな景色、全部見れるんだ」

 

これは体験したらほんとびっくりします。

子供の頃に夜空を見上げると学校で習ったオリオン座とか見つけて夜空だーみたいな感じだったのですが。

大人になって田舎で夜空を見上げたら星の数が段違いで空が広くて大きくて感動した事あります。

 

 

(そんなふうに考えたこと一度もなかった)

 

子供の頃って、自分が生活してる範囲が全てで。

世界はもっと広くて自分の知らないなにかがたくさんあって。

意外と隣の芝は青い状態だったりもします。

 

鹿野さんにとって花火とは。

ただの炎色反応。

 

花火大会とは。

いつもより騒がしくて道が混んで、家で遠い花火の音を聞くだけの日。

 

それが、今日。

近くで見る花火は家で聞いてた花火の音よりも何倍も大きくて、こんなに綺麗だったんだと感動した。

 

同じものでも見方ひとつで見え方は変わるし、隣に誰かがいると更に違って見えたりもします。

頭の中で勝手に想像して見た気になるのと実際に見るのでも断然違います。

 

鹿野さんは東京からやってきた茅場さんがいたからこそ気づけた。

何もないと思ってた地元が実は素敵なきらきらにあふれていることに。

 

でもそのきらきらは、茅場さんがいるからこそのきらきらなのかもしれないですね。

そこに何もなくても貴女と一緒だから。

 

 

 

 

 

 

【どうせ二人ぼっち 樫風】

 

不純同性行為(合意有)なお話。

 

学校にいるのに秘密の場所でのおサボり。

多分高校生なら誰しもそういう場所を探しては見つけて、時にはサボっていた人もいるんじゃないでしょうか。

 

ボクにはありました。

あったのですが、そこでサボるよりも早退する方が多かったですね。

もし今の頭脳を持ったまま当時に戻れるのなら昼休憩とかの休憩所にするかもです。

ひとりになりたい時ってあるし、ひとりがしんどい時もあるし。

 

んでいきなり真面目そうな子と軽そうなギャルが誰も来なさそうな教室でいたしております。

次の授業ダルいからサボろう(意訳)ということでお互いが合意の上でナニかをシています。

ギャルのアズさんはヤりたいからヤってるだけみたいだけど、真面目そうなレナさんはアズさんの事が好きだから求めに応じているようです。

 

まぁ、高校生ならそういう事ありますよね。知らんけど。

ちなみに自分はそういう事ありませんでした。普通の高校生じゃなかったので。

 

ヤることヤって放課後。

一緒に帰らない? とアズさんに問いかけるのですが、アズさんはそろそろサボってたバスケ部に顔を出すから無理とお断り。

散々サボってるのに今更顔を出すのは気まずくないの、と言われてますがボクもそう思います。

アズさんはゆるいバスケ部だから大丈夫みたいな事を言ってますけどどうなんでしょうね。

 

「じゃあなんで行くのさ」

「もーうっさい。レナには関係ないでしょ?」

「……あっそ」

 

この温度差よ。

冷房効いてるお部屋からお外に出た時みたいだ!

 

一説によると。

一通りヤった=二人は恋人、というのは成立しないみたいで。

きちんとお互いがお互いの意思を確かめ合ってから恋人関係は成立するようです。

学生諸君は気を付けましょう。(※参考文献はペケという四コマ漫画)

 

二人歩いていると前方にバスケ部の子がひとり歩いていて。

アズさんはちょうどいいとばかりにその子の元に向かって駆け寄って肩を抱いて一緒に部活行こうと声をかけて。

 

あからさまというか当てつけというか何というか。

もし自分が友達だと思ってる人にそれをやられたら心折れると思う。

ましてやこの子らやる事やってるし。

 

「……あれ? あの子いいの?」

「あーいいの! 別にめっちゃ仲いいってわけじゃないから」

「何それひどー!」

 

何か色々思い出してしまって震えてきた。

いるよね、そういう子。

自由すぎるというか何というか人を何だと思ってるのか。

せーてきよっきゅーを満たす道具に見えてそう。

 

そんな理不尽を目の辺りにしてるレナさんの所に何であんな奴とつるんでいるのか、と声をかけられて。

正論なのですが、彼女の言葉には続きがあります。

・この前はダンス部でがんばると言ってたのにあっさり辞めてバスケ部に出戻りする

・ノリで自分勝手な事をする奴だから早めに手を切れ

 

あー。

忠告してるようで自分の思う方向に事を進めさせたいタイプだ。

学生時代でも今でもそういう人いるよね。

尚更自分(レナさん)の事を思っての忠告に聞こえるからタチが悪い。

 

「それはどうも……」

 

レナさん大人の対応。

そしてその忠告をしてきた人がどんな人なのかちゃんとわかってるみたい。

アズさんに恋人寝取られて2週間で別れた人とのこと。

 

実感籠ってますね。

アズさん何発が殴られても文句言えないやつだ。

 

でもレナさんはその忠告してきた人を恨みから仕返しがしたい人だけと見てそう。

それを含めて世の中上辺ばっかのヤツが多すぎる、と不愉快そうで。

 

イライラしてたからなのかどうか知らないけど次の日。

レナさんは久々に寝坊して学校に着いたのは1時間目の途中。

途中で教室に入るのは目立つからどこかで時間潰そうと歩いてたら、どこからかヒソヒソ声が聞こえてしまいました。

 

「ねぇ、もう1時間目始まっちゃったよ」

「まだ……まだ一緒にいよ?」

 

目の先には二人の少女が。

片方はアズさんで、もう片方はバスケ部でも美人で有名な先輩。

アズさんはその先輩の事を口説きながら愛をささやきながらイチャイチャちゅっちゅしてます。

 

見 え な い と こ ろ で し よ う よ ! !

 

ひみつの場所あるやん。

そこ野外だから下手したら見つかるやん。

あと昨日レナさんとしてたの何なん?

 

こういうのを目撃しても至って普通のレナさん。

最低なヤツと罵りつつもどうせ長続きしないでしょ、とどこか余裕を見せていて。

いつもどおり終われば自分のところに帰ってくると思っているようです。

 

これ初犯じゃないね。

ひっかえとっかえしてるけど終わったら許してくれるいつもの人のところに戻って来るアレですね。

アズさんとレナさんどっちもどっちなやつ。

 

そしてお昼休み。

アズさんはその先輩とじゃなくてレナさんと二人で昼食。

先輩はクラスのグループの人と昼食をとるみたいで。

 

「んで! 先輩のデート服がマジで可愛くてさ~!」

「待って写真見せたげる」

「興味ない」

 

アズさんは普通に惚気てますね。

そしてレナさんは心底興味無さそう。そりゃそうだ。

 

アズさんが無神経なだけだと思ってたんだけど、これってもしかしてなんだけど。

アズさんはレナさんに対してつごーのいい女としか思ってなくて。

レナさんはその扱いに気づいてるけど惚れた弱みもあるけど、徹底的にアズさんに対してつごーのいい女になりきる事でアズさんを堕落させて、最後は自分から離れられなくなるようにするくらいの事を思ってそう。

 

そしてちょっとだけなら会えるかも、という先輩からの連絡。

嬉しそうに行ってくるねーとアズさん。

その様子を見て今回は思ったりより関係が続いててもしかして相性いいんじゃ……と今までとは違うアズさんの関係に少し疑問を持っているようです。

 

自分では無いと思ってた事がありそうになったら不安になったりしますよね。

プロ野球で例えると、今日この投手ノーヒットノーラン達成するんじゃね? って感じのソレ。

 

二人のその昼食の様子を隠れて覗いてた以前忠告してきた子。

彼女も何かを諦めていないようで要注意です。

 

ちなみになのですが、こうやって忠告してくるタイプの子を大人の対応で棚上げして普段通りに接してたら更に強い要求をしてくるようになります。

そしてその忠告してくるタイプの子の意に沿わない結果になると今度は忠告された方を攻撃してくるようになるので要注意です。

対処法は知りません。逆にボクが教えて欲しいです(切実)

 

その日の放課後。

ひとりで下校していたレナさんに声をかけてくる人達。

あの忠告してきた人と他二人。ほらーきたー!!

 

「ちょっと来てほしいんだけど」

「は? なんで? 嫌だけど」

 

ホント泣きそう。

絶対にロクな事ないやつじゃん。

しかも一人だとダメだったから人を集めてきた面倒なヤツじゃん。

色々想い出して吐きそう。

 

そりゃ理由を話さないといきなりちょっと来てって言われても。

レナさんはついて来そうにないのでまずは状況説明。

・アズさんのせいでバスケ部の空気が最悪

・アズさんと今つき合ってるバスケ部の先輩は元はバスケ部2年のリーダーとつきあってた

 

確かに空気ひどそう。

恋愛関係を持ち込まれると周りが困るよね。

ただでさえ人間関係って難しいのに。

 

「それが私になんの関係あんの?」

 

正論でしかない。

レナさん部外者やん。分かる人から見ればある意味被害者だけど。

 

「察し悪いな! だから1回シメとこうってことだよ!」

 

周りを巻き込むなと言いたい。

気持ちは分かるんだけど。

やり返したいんならひとりで周りに迷惑をかけずにやれと言いたい。

 

「あんたも都合よく使われてイラついてるでしょ!?」

「……分かってないな……」

 

ここで我慢の限界にきたのか。

レナさんはその忠告してきた人の胸倉つかみます。もう帰っていいですか?

 

みんなでアズさんの事を詰めるとか絶対にしないで、とキレちらかしてます。

忠告してきた人もレナさんがそんな人だったとは思わずたじろいでいます。

人を見かけで判断してはいけません。大人しそうに見えても中身は狂犬かもしれませんよ?

 

レナさんは上辺では聞こえのいい事を言うけど本音を隠すタイプが心底嫌いなようで。

やってる事はクズだけど本音をきちんと口に出してくれるアズさんの方がマシと判断してるようです。

そもそもそんな事をしなくても……とある意味アズさんのことをきちんと理解しているようです。

 

そうこうしていると涙目で顔にひっかき傷があるアズさんの姿が現れて。

きっとアズさんに今のやり取りは聞かれているはずなのに、アズさんはレナさんを捕まえて一言言葉を交わして去っていく。

 

このやり取り後。

レナさんはジッと忠告をしてきた人を見ていて。

その視線は周りが何もしなくても私の元に戻って来るんだよ、と言わんばかり。

 

レナさん。

計算通りですか。出番がやってまいりました。

 

放課後さっきの言葉通りにアズさんがレナさんちにやってきて。

涙目とほほの傷について説明を始めます。

・このほっぺはぶたれた

・先輩はキスもデートもしたのにその先全然ヤらせてくれないから振った

→先輩の仲間っぽい人達5人くらい来た

・人数不利だから逃げてきた

 

アズさんの証言ですが、嘘は混ざって無さそうです。

多分こういう正直なところがレナさんは好んでいるのでしょうね。

 

アズさんはまじむかつくーとか言ってますが被害者はバスケ部の先輩ですからね?

自分に正直なのは良いけど相手の事も考慮してあげましょう。

でも早期ヤりたい人とガード固そうな人だとある意味相性最悪とは思いますけど。

多分アズさん的には我慢して相手がOK出すまで待ってたんだと思います。

その我慢した期間が世間一般で長いか短いかはともかく。

 

それを聞いて心の中では自業自得と言い、口では大変だったねと理解を示す

そのアズさんに寄り添った言葉が心身共に傷ついてる(自業自得)アズさんには響いたようで。

 

「レナならそう言ってくれると思ったんだよね!」

 

共感してもらえて嬉しかったのか歓喜の声と共にレナさんをベッドに押し倒します。

今すっごく寂しいからとそのままの流れでレナさんにさせてよ、とやる気満々です。

 

「…………ひどいって思わないの?」

「レナだって私とキスできて嬉しいでしょ?」

「あんた恋人も友達もいないんだし」

「かわいそーなレナ」

 

特にレナさんの合意もなく手慣れた手つきでシャツのボタンを外してキスを始めて下着も外していくアズさん。

こういう時も良いように使われて感じちゃって哀れだね、とそういうプレイなのかなって思わせる口調なのですが、これは間違いなくアズさんの本心でしょう。

 

その言葉にキレたのか、いつもはされるがままのレナさんが急に起き上がってアズさんに対してマウントポジションを取ります。

それに対したまにはヤらせてあげてもいいけど? と余裕の表情でレナさんを煽り倒します。

 

ボクは何を見せつけられてるんでしょうね。

あと割とボクの予想合ってたよーな気がします。レナさん確信犯じゃん。

最後のコマの表情とても良い笑顔だ。

 

 

 

 

 

 

【少女心中 コダマナオコ】

 

子は親を選べないお話。

 

莉音さんと麻衣さんはお隣同士で生まれて、小さい頃からずっと一緒だった。

だから麻衣さんは莉音さんの事は自分と同質の生き物だと思ってた。

 

そんな幼馴染の莉音さんがどうも様子がおかしくて。

・メイクが派手になってる

・授業中ずっと寝ている

・夜コソコソ出かけてるっぽい

 

男ですね。

しかもチャラ男。

女の人が極端に変化する時は間違いなく男の影響です。(※所説あります)

 

麻衣さんも莉音さんに彼氏ができたんじゃって疑ってますし。

小さい頃からずっと一緒でお互いの事を知ってる麻衣さんがそう思うんですから男の可能性は相当高そうです。

 

麻衣さんは真面目で固そうな雰囲気を持つ地味な女の子。

莉音さんはちょっと派手で周りに人が集まるようなキラキラ女子。

 

幼馴染とかじゃなければ中々一緒にいるのは珍しい組み合わせですよね。

むしろ幼馴染だったとしても話が合わなくなって一緒にいないような気もしますが。

それでも彼女たちはいつも一緒。

 

でも、莉音さんは同じように派手な子たちに声をかけられて楽しそうに会話してる。

麻衣さんは隣に莉音さんがいなければいつもひとり。

 

そんな二人ですが。

放課後にファストフードのお店で一緒にハンバーガーを食べながら雑談する仲。

麻衣さんは劣等感はあるにせよ二人が仲良しなのは間違いなくて。

麻衣さんから将来の事を何も考えてない莉音さんに対して小言を言われても冗談で返すくらいには楽しそうです。

 

「そんな現実逃避してないでちゃんと考えないと……」

「うるさいなー。もー」

「じゃあー麻衣が養って」

 

この手の冗談は嫌いな相手はもちろん、かなり仲良しじゃないと出せません。

しかも麻衣さんにしなだれかかりながらの台詞。ラブですね(笑)

 

「いい大学行っていいトコ就職すんでしょ? あたしいい奥さんになるよぉ?」

 

ニヤニヤしながら言う莉音さんに対してバカじゃない、と混乱しながらも反論する麻衣さん。

しかもちょっと満更でも無さそうなのは彼女がぼっちだからなのかそれとも。

 

その日の夜の出来事。

おうちで麻衣さん母に今日の小テストの結果を見せなさい、と強めのお言葉。

 

その結果は麻衣さん母にとっては満足できるものではなく。

この程度のテストで何故満点が取れないのか麻衣さんを責めます。

しかも麻衣さん母は麻衣さんのように勉強しなくてもW大入れたと続け、麻衣さん父はT大なのに、と。

あんた誰に似たの? と。

 

人様の家庭の事なので何とも言えないけど。

麻衣さんは辛いよね。

 

麻衣さん自身は勉強を疎かにしてるわけでもなく、放課後に莉音さんと一緒にハンバーガー食べてる時でも英単語帳を見てたりしてます。

それくらいお勉強をやってるわけだから元々の頭の出来なのか勉強の仕方が悪いのか。

親二人が普通にできてる事だから要求レベルも上がりますよね。

 

麻衣さんがサボってるのなら叱咤されても、まぁそりゃそうだよねってなるのですが。

注意する方の母親は娘ほど必死にならなくても結果を出せてたわけなので。

父母共に良い大学に行けた結果が今の生活に繋がってるからこそ勉強が大事という教育方針なのでしょうけれども。

 

正直正解は分かりません。

でも、少しでも娘の気持ちも考えて欲しいなとは思いますが。

その方針によって娘の自主性が養われてない可能性もあるわけですし。

あと、子供は大人が思い通りに動かせる、思い通りに生育させられるおもちゃではありません。

 

お小言の後に着替えてると窓の外ではコソコソ出かけて行く莉音さんの姿が。

彼女も現状がうまくいってない事にモヤモヤしているようです。

そんな毎日でも放課後の莉音さんが言ってたあの冗談が冗談でなければ、自分も目標持てるからやる気出してがんばれるのに、と。

 

麻衣さんはそう考える自分に自己嫌悪しています。

かなり煮詰まってそうです。色々と。

 

そうしてこうして予備校での模試日。

母親からは最低でもB判定は出すようにと重圧をかけられてます。

 

気の重い麻衣さんですがそれでも最善を尽くせるように移動中も英単語帳でお勉強。

そんな中バス停で並んで待っているとそこには知らない男と手を組んで歩いてる莉音さんの姿が。

 

自分の中では予想してたけど。

こう目の当たりにすると、やっぱり、ね。

 

自分と莉音さんは住む世界が違う。

だから自分とはずっと一緒にいてくれない。

 

動揺もあったのか。

後日出された模試判定は指定されたB以上というものからほど遠いE判定。

 

「高い予備校代出してやってんのにどうしてなの?!」

「私への嫌がらせ?」

「こんな出来損ないってわかってたら産まなかったのに」

 

親の要求レベルが高く、その要求に到達できないどころか明らかに下回ると子供はこのような言葉が浴びせられてしまいます。

漫画の世界なら創作だから、と心が黒く暗くなっていくだけで済むのですが……令和の時代でも、いますよね。

子供を自分の創作物と見てる人じゃないとこういう言葉は出てこないと思います。もしくはその人が組織の頂点で後継ぎを育ててる場合とか。

 

どちらにしろ子供はむごいものです。

最後の言葉なんて自分の存在を全否定されたわけですから。

しかも自分にとって一番近い存在でもある親から。

 

失意の麻衣さんは夜の公園でひとりブランコに乗ってぼーっとしています。

そこに表れたのは偶然通りかかった莉音さん。

 

麻衣さんが普通の状態でない事を察した莉音さんは、飲み物を買ってきて隣のブランコに乗って話を聞く体制に入ります。

昔から落ち込むとここに来るよね、と。何があった、と。

 

莉音に言ってもしょうがないけど、と前置きしつつ。

模試の結果がひどくてがんばっても結果でない。そもそもがんばる理由がわからない。

 

「もう家帰りたくない、ってゆーか、タヒにたい」

「え、あたしも!!」

 

心配かけたくないから冗談だよって言うつもりがまさかの莉音さんの言葉。

心配して共感して同調というわけでもなく、お店で自分も同じ物を注文するくらいの気安さで。

 

そんな気安い言葉に驚いてる麻衣さんに対して莉音さんは一緒で嬉しいらしく、スラスラと極端な事を口走っています。

30でタヒぬなら今タヒんだ方いいじゃんね、と。

 

莉音さんは冗談のように30くらいでタヒぬからーというのが口癖で。

実はその冗談が冗談じゃなかったわけでして。

 

莉音さんは麻衣さんのほほを両手でつかんで、自分の顔を見るように。

一緒にタヒのうか、と甘く優しく問いかけます。

 

そして目的の場所へ向かっている時に麻衣さんは莉音さんに問いかけます。

悲しむ人がいるんじゃないの、と。

 

「誰が?」

「えっ……と……、彼氏……?」

 

莉音さんは何の事なのか分からないみたいですが、麻衣さんは模試の日に見た事を伝えます。

腕組んで歩いてた、と。

 

それを聞いて莉音さん大笑い。

あれは客で店外デートしてただけだと。

 

莉音さんの母親が男を連れ込んでいて。

その男が夜に自分の部屋に入ってくるから家に帰りたくない。

家出るお金が欲しかったからそのお仕事やってた、と。

 

莉音さんは自分がバカだから今の事で精一杯で、ちゃんと将来の事を考えてる余裕がない。

でも、そうなると今の行き着く先が母親とその彼氏と同じゴミなのかなって悩んでいて。

今こうやって必死に小銭稼いで家を出たとしても、その未来がゴミなのは笑えるよね、と。

 

これが莉音さんが普段言ってた言葉の意味。

毎晩ふらふらしていた理由。

 

それを初めて聞いて知って麻衣さんは確認します。

本当に、――のかって。

 

莉音さんは本気で今の生活がしんどくて。

そこから逃げようと今自分ができる努力をしても、将来は自分が嫌悪してるその道に進む未来しか見えなくて。

それなら、今終わらせてもいいんじゃないか、と。

幼馴染の麻衣さんの悩みを聞いていて、麻衣さんが言ったあの言葉が自分の想いを後押ししてくれました。

 

「あたしたち、これでずっと一緒だよ」

 

莉音さんのその言葉と共に優しい口づけ。

ここで麻衣さんは莉音さんとずっと一緒にいられる方法を悟りました。

それでいいのでしょうか。それでよかったのでしょうか。

 

答えは誰にも分かりません。

でも、生きていればきっと良い事あるかもですよ。

そう思いたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

ここでちょうど2/3が終わったので区切ります。

次回は3日後くらいです。

 

残りの3作品、どんな世界を見せてくれるのでしょうか。

読み進めるのがとても楽しみです。

続きも期待しています。