(27日記-2) 締切に追われない仕事はとても丁寧にやれて愉しい | 武王の舞路愚変

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時に物書き、時に監督、時に教授…異端無節操"祭りの日々"


自分自身は、昔からそうなのだが。

締切がないと仕事ができない、というタイプではない。

締切があれば、なるべくそれより早くアップしてしまおう、関係者に迷惑はかけられない、と思うほうだ。

したがって、のっぴきならない事情がない限りは、この30年、一度も締切を破ったことはない。

それは事実として自負している。

むしろ。

作り手としては締切があったがための弊害のほうが多い。

つまり、締切があったがために、納得がいく前に、手を離さざるをえない仕事も多々あるのだ。
(むろん、締切を守って、なおかつ納得のいくものを提出するのが、確かにプロだろう。しかし、それを云うなら、徹底的な追求を目指すなら、これこれまでに、という締切=制限があったら、いいものなど、できるはずもないのだ。大天才を除いては)

今やらせてもらっている一つの仕事は。

敢えて、厳然たる締切のない作品だ。

したがって、担当編集者氏と、延々ブッ通し3時間半かけて作品を詰めても、いっこうに差し支えない。
(記しておくが、これは打ち合わせではない。純然たるブラッシュアップのための、具体的な"作業"を行ったのだ)

これが。

ああ。

丁寧にやれるという仕事が。

なんと愉しいことか。


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