「よみラジの時間」vol.30 と舞台裏 | 非・劇的な日常

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朗読公演ユニット「本読みの時間」主宰・甲斐祐子です。公演情報は、https://lit.link/honyominojikan にまとめて記載しています。こちらは終演報告がメインかもです。ご了承下さい。

「よみラジの時間」vol.30 の舞台裏日記です。


* * * * *
さて。
記念すべき30回め。
ゲストも、いつもとはちょっとちがった装いです。

和服!

天満橋の駅で待ち合わせた「チヨさん」こと藤井千代江さんは、
涼やかな和服姿でいらっしゃいました。
本編でもお話しておりますが、この日、甲斐とチヨさんはお会いするのが2回目。
お互いの顔は、「わかるはず」な感じです。

「最近、とんと、人の顔覚えられへんなってねー。もう、自分では諦めて、見つけて貰お思って、待ちあわせの時は極力和服にしてんねん」

そ、そんな理由?!

そんな方です。
チヨさん。

このよみラジの収録からしばらくして、
今度は私がチヨさんのお宅にお邪魔させていただくことになりました。
とりあえず「最寄り駅についたら、お電話しますー」とゆるい待ち合わせ。
(こういうのは、携帯電話の恩恵ですよね。弊害な部分でもありますが・・・)
そして、駅から電話をすると

「まず、その辺の人に◯◯小学校って訊いて、そっちに向かって歩いてきて~その辺まで迎えに行くわー」

え・・・と、こんな暑い中お迎えは恐縮です、
てか、その前に、その辺の人・・・
う、うん。
駅前でお店の改装でしょうか、首にタオルを巻いたガテン系なおじ様2人と目が合う。
とりあえず、反対側をみる。
小学生らしきお子様連れのお母さん!
「あの!」

お母さんの教えて貰った、◯◯小学校への道のりは、確かに遠くはないけど、電話で説明するのはちょっと複雑な感じ。
目の前の道を指して、「とりあえずこの方向」と言われれば納得。

無事合流できたチヨさんからは
「もうなー、あの道説明すんの諦めてん。その辺の人にきいた方が確実やろ、あんなこちゃこちゃした道」

確かに。
合理的(?)です、チヨさん。

この日はお宅にお邪魔させていただき、今後の悪巧みについてあれこれお話させていただいたのですが、
(悪巧みの内容については、8月中には発表します!)
やはり、お伝えしなければならない一番のエピソードは、
チヨさん宅に到着後のチヨさんの素敵な第一声!

「お茶冷えてるかな~あ!(ここから、限りなく嬉しそうな声色です)ビール飲む?」

えーと。
チヨさん、今、15時半です。
午後3時半。
明るいです。

「昼間のビール、美味しいねんでー」

・・・知ってます。


ということで、ここから二人、えんえんと22時前まで、6時間強!
二人で缶ビール6本!

チヨさんは、私よりもペースが早ようございました。笑

悪巧みなお話はもちろんなんですが、
それ以外のお話もいっぱいしました。
チヨさんが参加されたという「終活ファッションショー」のお話や、
この日、旦那様が参加されていた地元のお祭のお話
(ちなみに、旦那様も21時くらいに、これまた素敵に酔っぱらいな祭り男のお顔でお帰りになられました)、
お子さん方のお話にお孫さんのお話、
夜間高校のお友達(10代)のお話、
チヨさんのお話、

チヨさんは、ご自分の人生をとてもとても大切に覚えていらっしゃいます。

その時、そのとき、何を思い、考えたのか、きちんとご自身の言葉でお話してくれるのです。

丁寧に生きてこられたのだな、と感じました。

丁寧に生きる、って、私が言うのもおこがましい話ですが、
きっと「真正面」から向かい合うってことだと思うのです。
ひとつ、ひとつに。
ナナメからでなく、真向かいから。
けれど、けして四角四面な感じなく、自然に、当たり前に。

「よみラジの時間」で紹介させていただいたチヨさんの「いろは歌」
あの時は、三つだけでしたが、その三つの中で私が一番印象に残ったのは

「自分を養いながら、税金が払える大人になった」

というくだりです。
ここだけ抜き出すと誤解されそうです。
ぜひ、よみラジの時間 vol.30 お聴きください。
チヨさんと私の二人で朗読させていただた、いろは歌「し」の下りです。

「税金が払える大人」

当たり前のことです。
けれど、その当たり前がなんだか変な事になっていて、
変な事が変な理屈でまかり通っている気がする今日この頃。

シンプルで当たり前に正しいこと。

それを、からりとやってのける女性。
ホントに、素敵な人生の先輩に出会う事ができました。感謝

ちなみにこの「税金~」という言葉は、チヨさんのお父様の口癖だったそうです。
チヨさん自身は覚えてなかったそうなのですが、チヨさんのお兄様が覚えてらっしゃったそうです。
兄弟や家族、沢山の時間と空間を共有することの不思議や意味も感じる事のできた、チヨさんとの時間。

これから、どんどん増やして行こうと思っています!
ということで、今回のチヨさん話はほぼ実際の会話を再現させていただきましたが、
内容的には、私からチヨさんへの未来的妄想にまみれた、ラブレターなのでした。