菜根譚(さいこんたん)逆境の哲学(1)
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↑↑100分de名著

菜根譚
人、常に菜根を噛み得ば、
則ち百時なすべし。(汪信民)
【訳】
野菜の根は固くて筋が多い、
しかし、日頃、苦にせず
良く噛んでいれば、
何事も成し遂げられる。

【人間の求める幸せについて】
ある謎の男性と女性の相談話し

女性
『私幸せになりたいんです♪
 とにかく幸せになりたいです。
 友達の誰よりも幸せに
 なりたいんですけどどうしたら
 良いですか?』

謎の男性
『君にはこの言葉
 【貞士無心徼福】だよ』

女性
『何それ?』

謎の男性
『心正しい人は、ことさら、
 幸福を求めようと言う
 気持ちはないが、
 天はその無心な所に
 幸福を与える。
 
 心のねじけた人は災いを
 避けようとするが、
 天はその作為に対して、
 災いをくだす。
 
 無理やり幸せに
 なろうとしては
 駄目だってこと。

女性
『え~?
 でも私、いっぱい幸せになりたいのに
 イケメンでリッチな彼氏をゲットして
 セレブな生活~♪』

謎の男性
『じゃあそんな君には
 【多蔵者厚亡】

女性
『何それ?』

謎の男性
『いっぱい抱えこんで
 いるものは失うものが多く、
 だから、富んでいるものは
 貧しいものには及ばない。
 なぜなら、貧しいものは、
 たくさん抱え込む必要が
 ないからだ。』

落語の『水屋の富』より
一攫千金のお金があたった時、
毎日お金を盗まれないか?
心配していて夜も眠れなかった
主人が、ある時、泥棒にお金を全て
盗まれた時の一言

『あーこれで今晩は眠られる』

余計な心配毎はたくさん持つと
増えてしまう。

しかし、

富貴(ふうき)を浮雲(ふうん)とするに風(かぜ)有りて
而(しか)れども必(かなら)ずしも岩棲穴処(がんせいけっしょ)せず。

【訳】
地位や名誉は頼りない浮き雲のような
ものだと、そういう気風を持つことが
大事。しかし、岩山のような場所で
隠れ住むような事はいけません。

つまり

お金をもってても…

×常に恐る恐る、
世捨て人のような
暮らしはいけない。

○どうどうと現実社会の
中で生きていきましょう

最後に

人生の福境禍区(ふっきょうかく)は、皆念想より造成す。

【訳】
幸不幸は全部自分の心が決める。



菜根譚の内容は全ての物事には、

裏表の二面性

の考え方がある

と言うことをたくさん記載
されて、おります。

辛いことの裏には幸せがあり、
幸せの裏には落とし穴がある。

読めば読むほど、辛い時の
言葉の処方箋になり得る事が

たくさんあると思いました。
愛読書でもある松下幸之助さん

もかなり読まれていたそうなので
それを参考に

私自身、辛い事がある時こそ、
今後、菜根譚の文章を糧に

精進して参ります‼️

少しでもお役立て頂ければと
心より願っております。