黒田長政の兜は、10領の甲冑・兜の中で一番重い。
福島正則や…
本田忠勝の甲冑・兜より重いと甲冑マイスターの方々が言っていた。
この10領の甲冑と兜は、小山市の財産だ。16年ほど前からずっとある。あの有名な大谷選手が被る兜と同じ制作担当の会社で作ったらしい。だからこそ存在感のあるどっしりとした重厚感のある甲冑・兜なのである。もともとは、小山評定展の展示のために制作されたらしく…甲冑・兜を着けて舞台をやる予定では無かったと話しに聞いたことがあった。
そんなことを思い出した。
私は、今回の舞台ではナレーションを担当した。
半日スタジオにこもっての録音。
完成だ!
そして、いよいよ10月になろうとしていた時だった…
演出家がすまなそうに、私に言った。
池ちゃんがキャンセルになった。
私は、愕然とした。いま?もう時間が無い!どうする?
どうする家康じゃないけど…どうする?
こうして、黒田長政の役は私が演じることとあいなった。