天相

 

先人は天相を掌印の官に、天機を謀臣に例えた。つまり、天相と天機はどちらもリーダーシップに欠けるが、輔佐して支える力を持つとした。だから星曜の会合がどんなに良好でも、その人が頂点の位置を取るのは難しく、補佐役にしかなれない。

しかし天相と天機には本質的な違いがある。天相は政治性が重い傾向にあるため、行政管理人材が多い;天機は謀略を重視するため、計画人材が多い。

天相は政治色を持ち、リーダーではなくサポーターであるため、天相自身の善悪は会合する星曜によって決まる。会合する星曜が善なら天相も善で、会合する星曜が悪なら天相も悪である。先人が「天相可善可惡(善にも悪にもなれる)」と言ったのは、まさにこうした意味で、天相守命宮の人の性格が善にも悪にもなる、という意味ではない。その性格はすでに命盤中の星曜の組み合わせによって示されているからで、天相一星を孤立させて人物の品格を論じることはできない。

 

天相は掌印の星であるため、権力も象徴し、その権力の大小は、所会する輔佐諸曜や吉利な雑曜の多少を見るだけで決まる。したがって基本的に天相も「百官朝拱」を好むが、その意味は紫微・天府・太陽・太陰などの主星と異なる。これら主星における「百官朝拱」の有無は、リーダーシップとその局面の大小を判断する根拠だが、天相における「百官朝拱」の有無は、権力の大小を判断する根拠である。権力と指導力は同じではない。例えば一人の署長は相当な権力を持つと言えるが、その指導力は「參政団体」のリーダーに及ばないことがある。この例から残りも推測することができる。

昔の人は天相を「為司爵之宿」「化氣曰印、是為官祿文星佐帝之位」、また「帝座合之則爭權」と論じたが、天相を論じる際にはその権力の意味に注意すべきことを述べている。

 

天相は所会する星曜の影響を受けやすいのが本質で、命盤分布において、紫微・武曲・廉貞三曜との関係が非常に大きいため、天相坐命の場合、この三曜と相会しているかいないか、もし相会しているなら、その性質の優劣を併せて見る必要がある。なぜなら、三曜の優劣が天相の優劣をほぼ決めてしまうからである。

もし「紫微天相」同宮で「百官朝拱」があれば、富貴双全の格局である;丑未二宮に独坐する天相は、対宮が「紫微破軍」だが、「紫破」が諸吉と会合して「百官朝拱」があれば、この独坐の天相はその影響を受け、また富貴双全と推断できる。しかし諸吉の会合がなく、「紫破」が煞忌刑湊を見れば、影響が及び、対宮の天相も性質が良くない。

昔の人が「天相、貪廉武破羊陀煞湊、巧藝安身」と言ったのも、「武相」「廉相」星系が煞を見るかどうかを、推断の拠り所にしていたわけである。

 

紫微斗數を推断するのに、「逢府看相」という一句の口訣がある。これは天府一曜の吉凶を推断する際に、天府だけを見るのではなく、天相の吉凶も併せ見なければならないことを述べていて、天相が吉なら天府も吉、天相が凶なら天府も凶となる。

実際には、天府を見るには天相を併せ見て、天相を見るにも天府を併せ見る必要があるので、「逢相看府」とも言える。

もし天相所会の天府に祿の同行があれば、その影響が及び、天相も富を表す。逆に天相所会の天府が無祿で、煞を見れば、いわゆる「空庫」や「露庫」となり、影響が及び、この天相も困乏を表す。

したがって「中州學派」は天相を論じるに当たり、会合する紫微によって天相の貴を見、所会する天府によって天相の富を見る。昔の人はこれを秘伝とみなして、軽々しく漏らさなかった。斗數を学ぶ者は、この意味をよく体得すべきである。

 

天相には「財蔭夾印」と「刑忌夾印」の二局があり、推断を行う上で非常に重要である。

そもそも天相が所在する宮垣は、両隣が必ず巨門と天梁で、例外はない。

天梁は「蔭星」で、もしもう一方の巨門が祿星に変化している場合、この天相は化祿と蔭星に挟まれ、「財蔭夾印」となる。これは斗數における重要な格局で、一生を通じて貴人の助力や保護を得られ、そこから富貴がもたらされることを表す。

天相を挟むのが巨門化祿ではなく、天機化祿・天同化祿であっても、この格は成立するが、一般的に格局はやや劣る。

天梁は「刑憲(刑法・刑罰)の星」でもあり、もしもう一方が巨門化忌の場合、「刑忌夾印」の局となり、生涯にわたり圧力を受け、刑傷や剋害も多いことを表す。

天相を挟むのが巨門化忌ではなく、天機化忌・天同化忌であっても、この局は成立するが、剋害は比較的に浅い。

 

四煞において、天相は擎羊や陀羅の同度を恐れないが、羊陀相夾を恐れ、これまた「刑忌夾印」を構成する。擎羊は刑、陀羅は忌だからである。

こうした状況下で、もし天相と同宮する星曜が化忌、例えば「武曲天相」で武曲化忌;「廉貞天相」で廉貞化忌の場合、「刑忌夾印」だけでなく「羊陀夾忌」にもなり、星曜の組み合わせは非常に悪く、この人はトラブルや訴訟を招きやすく、圧力を受け、刑傷があることを表す。もし命宮にこの状況を見れば、昔の人は出家修行だけが吉を獲得する道であると考えた。現代では、自身の修養を高め、競争を避け、成り行きに任せるのが望ましい。

天相は火鈴の同度を好まず、火鈴夾も好まず、さらには三方に火鈴を見ても吉ではない。

昔の人は「天相守命、火鈴沖破、殘疾」と述べ、いくらか言い過ぎだが、この人は一生苦労して忙しかったり、成功の直前で失敗したりしやすいため、自己修養を強化すると良い。

 

古訣に「天相之星女命躔、必當子貴及夫賢」とあるが、この句には前提条件があり、「子貴夫賢」には必ず化祿か祿存、および化權・化科を見なければならない。したがって己年生まれの子宮「廉貞天相」;甲年生まれの午宮「廉相」;庚年生まれの辰宮「紫微天相」が合格になる。

古訣には「女命天相右弼福來臨」ともある。これは天相が佐弐の星、右弼も佐弐の星で、同気であるため、この二曜は同宮を最も好むことによる。

しかしこの星曜の組み合わせは、現代では一つの欠点を抱える。いわゆる俗語で言うところの「大婆命」で、夫が妾を持つことを意味する。古代では、夫が妾を持つのは悪事ではなく、むしろ福があるとみなされたが、現代では「天相右弼」を良い構造と見ることはできない。

女性の天相は、昌曲を見るのを好まず、聡明で薄命を表し、昔の人は妾の命としていた。