太陰暦には閏月がある

 

西暦には「閏年(うるうどし)」がありますが、太陰暦に閏年はなく、代わりに「閏月(うるうづき)」というものが存在します。同じ月が2回続く年があり、その2回目の月を指します。たとえば、2014(甲午)年は9月が2回、2017(丁酉)年は6月が2回ありました。

 

閏月生まれの人は、閏月の前半に生まれたか後半に生まれたかによって、紫微斗数では生まれ月が変わるしくみになっています。前半の場合は当月生まれ、後半の場合は翌月生まれとします。

 

たとえば、2017(丁酉)年は6月に30日間の閏月がありました。この場合、15日が境界に当たるので、閏6月1日から15日までに生まれた人は6月生まれ、16日から30日に生まれた人は7月生まれになります。

 

ところが、2014(甲午)年の閏9月は29日間でした。この場合、14.5日が境界に当たるので、15日生まれの人を時刻で区切って処理します。つまり、15日午前11時(午時)が境界になり、それより前か後かで生月が変わります。なんだかややこしくてすみません。

 

余談ですが、乱立している門派の中には、閏月に生まれたらすべて翌月生まれとみなすものもあります。どちらを看命に取り入れるか、実占を通じて分析するしかありません。私は原則、前半・後半に分ける方法を尊重していますが、迷ったときは両方の命盤を作成して比べ、クライアントに確かめながら、最終的な判断をしています。

 

日の境界も西暦とは異なります。西暦では0時を境に翌日に切り替わりますが、太陰暦では23時(子時)が境になります。23時を過ぎれば翌日です。

 

※参考書籍

「あなただけの星マンダラ占星術 紫微斗数精義」 鮑黎明 ビイング・ネット・プレス