太歲(たいさい)

 

「紫微斗數」の中に「歲前十二神」がある。つまり年支によって太歳を起こし、陰陽順逆を問わず、一律に順番に十二星を配置する。太歳はいつまでも年支と同宮するため、「歲建」とも呼ぶ。

太歲と善曜の同行は、一年が無事であることを表す。もし煞忌刑曜と同行して、しかも流年流煞流忌が沖疊(重なり合って衝突)すれば、公的トラブル訴訟を表す。太陽化忌・巨門化忌との同行を最も嫌い、もめごととの関りを必ず見る年である。

太歲は小限命宮と対沖するのは良くない。もし沖(沖=冲=衝=chong/激しくぶつかる)すれば、犯太歲と言う。いくつかの命盤は小限命宮が永遠に太歳と相沖するが、その人は公的トラブルを犯しやすいかトラブルが多い。煞忌が重なり合う年を見て反応する。

太歲は陰に属せば、陽年生まれの人に有利;陽に属せば、陰年生まれの人に有利で、陰陽調和と言い、たとえ煞忌刑曜を見ても、その凶禍は減少する;もし陰陽不和なら、凶禍が増す。

 

晦氣(かいき)

 

「歲前十二神」中の晦氣は、その名に含まれている意味の通りで、象徴するのは暗晦(暗夜)・暗滞(隠れた滞り)である。

しかしながら十二神の中で、晦氣はいつまでも龍徳と相対するため、龍徳と吉曜の同行は、たとえば流魁流鉞;流昌流曲と同宮加会して、さらに流年吉化の星を見れば、晦氣の悪を解消できる。ただもし龍徳が吉に出会わず、晦氣がかえって流年悪煞と相行すれば、龍徳はその悪を解消できない。

晦氣と悪煞刑忌の場合、命宮では、心情が劣悪であることを表し、流日に最も反応する;もし煞忌刑が重ければ、争奪・無実の罪などの事情があることを表す。

晦氣が事業宮と財帛宮を運行する場合、事業か銭財によって気分が暗く沈むことを意味する。

晦氣が福徳宮を運行し、さらに天同化忌・巨門化忌などの正曜を見て、また流化忌の沖起があれば、精神がすぐれず、特に深刻な者は目に見えないまま滞る。