天空星(てんくうせい)

 

天空は雑曜で、煞曜の地空に比べると、同じ「空」の性質を持つが、ものやわらかである。

たとえば天空坐命の場合、一般的にその人に度量があることを表し、こうした「空」の性質は地空にはない。もっと具体的に言えば、地空の空は眼中に何もないが、天空の空は心が広く謙虚な度量がある。

しかし天空とその他空曜(たとえば地空・旬空・截空)同宮の場合、天空はその他空曜の性質に強さを加えることができ、この時は度量が広いとみなすことはできない。

天空の弊害は、最も重要なのは人を幻想に偏らせ、やることなすことが着実でないということである。だから浮動の星系、たとえば「天機巨門」「天同天梁」と配合した場合、さらに浮動の輔佐煞曜、たとえば火星・天馬の類を見れば、その非現実的な本質がさらに強くなる。昌曲と華蓋が同行する場合のみ、幻想が哲学思想に変わる。

 

 

截空星(せっくうせい)

 

截空のフルネームは「截路空亡」である。一星が二宮位を占め、正副二曜に分かれる。出生年が陽干(甲・丙・戊・庚・壬)の人は、陽宮(子・寅・辰・午・申・戌六宮)の截空が正空で、力は最も重く、陰宮(丑・卯・巳・未・酉・亥六宮)が副空で、力はごくわずかである。陰干(乙・丁・己・辛・癸)年生まれの人は逆になる。

截空の本質は、空虚・幻想の象徴であるだけでなく、同時に突然の妨害と障害をもたらすが、これはいわゆる「截路(道をふさぐ)」で、まるで人生行路上にふたをするかのように、突然に阻止される。

だから「祿馬交馳」の格局は、截空との同行を最も嫌い、その財祿の性質が大幅に割り引かれる。

諸空曜はすべて幻想の本質を備えていて、時に哲学に転化できるが、截空の転化は、しばしば「鑚牛角尖(つまらないことや未解決の問題をいつまでも追求する)」になる。たとえば天梁と天同化忌が会合して、截空の同宮があれば、その思想もしばしば主観に陥り抜け出せない。

 

 

旬空星(しゅんくうせい)

 

旬空は雑曜で、フルネームは「旬中空亡」、截空と同様に二宮位を占め、正空と副空に分かれ、正空を主とし、副空の力はごくわずかである。

旬空と截空が違うところは、突然に障害が発生するという「截路」の本質はないが、一見すると本来積極的に進められていたことが、急に自ら遅れてしまう。障害は他人によってもたらされ、遅延は自然発生的なので、両者の性質は完全に異なる。

天空と比べると、幻想の性質は一致するが、哲学思想に転化した場合、旬空はちょっとした考えの間に突然に生じるが、それを把握して考え続けることはできない。だから天空の哲学思想はより論理的で、思想体系に発展させることもできるが、旬空にはできない。

およそ財星の多くは空曜の同行を嫌い、截空がもたらす失望は長く続くので、截空は旬空より悪く、旬空は自ら進んで時機を逃して台無しにしているだけである。