劫煞星(ごうさつせい)

 

劫煞は斗数における雑曜である。陰煞との配合に限り、その力がかなり強く発揮される。最も影響を及ぼすのは疾病で、危険な病症や見えない病症が生じやすい。この星の力は天梁・天壽だけが解消できる。

大耗と同宮または相対した場合、劫煞は損耗の力を増すことになる。しかも損耗はしばしば突然にやって来る性質を帯びていて、対応が間に合わない。

劫煞と天刑が同宮するか交会(たとえば一方が巳、もう一方が酉にあり、丑宮で交会)すれば、訴訟の性質がある。さらに文曲化忌を見れば、常に詐偽が発生することを表す。こうした状況は、吉曜の輔佐によっても解消できない。むしろ空曜の同宮か、天月二徳を見るのを好み、それによって事件の状況を軽減させることができる。華蓋・解神もまた解消の作用を生じることができる。もし血刃と劫煞が財帛宮・命宮・田宅宮・遷移宮に同行して、正曜の星系も不吉なら、それは災難に遭うことを意味する。

 

 

天廚星(てんちゅうせい)

 

人の飲食の好みを推断する場合、正曜は破軍を用い、雑曜は天廚を用いる。破軍と火星が福徳宮に同宮する者は、必ず飲食を熱心に研究する。しかし天廚が表す意味は、もっと広い。

天廚と火星が命宮・事業宮・財帛宮に同宮すれば、その人は調理技術に接近しやすく、もし社会環境の影響を受ければ、いとも簡単に料理人の仕事に就くことができる。たとえば海外の中国人の多くは飲食店を経営しているので、厨房業務に従事する人はことに多い。

天廚が命宮・福徳宮にあって、火星が同宮する場合、その人は飲食の趣味があるか、飲食業に従事しているだけで、厨房には入らない。

天廚・火星と天才が同宮するか、鳳閣と同宮する場合、その人は厨房技術にとても精通している。もし同行する正曜が破軍の場合、調理法の創造はさらに多い。ただ正曜が貪狼の場合だけは、いつもうまく立ち回ることを好むか、評判を良くするために大衆に迎合する。